会社を辞めたい、転職したい…と思って転職エージェントに登録したものの『これで安心』とエージェントに任せっきりにしていませんか?
はっきり言って、エージェントに任せっきりでは、満足のいく転職・就職は出来ません。
その理由は2点あります。
- 転職エージェントは、あなたの希望条件を知らない
- 転職エージェントは、あなたの向き不向きを知らない
今回は、転職エージェントの効果的な使い方について、詳しく解説していきます。
転職エージェントはあなたのママじゃない!自分の希望はハッキリ伝えましょう
転職エージェントは履歴書・職務経歴書・面談で得た情報をもとに、あなたに合っている仕事や求人を探して紹介してくれます。
しかし、あなた自身が「どんな条件の仕事が良いか分からない」という状況ですと、エージェント側も100%マッチングする求人に絞り込めません。
もし転職エージェントがあなたのママなら
『◯◯ちゃんは企画を立てたり物を売るより、黙々と作業するタイプの子だから、作業系の求人が良いわね』
『夜よく寝る子だから、夜勤なしじゃないとダメね』
『工場作業員の求人で条件が良くて、夜勤なしの求人はコレよ♪』
と何も言わなくても完璧にマッチングする求人を紹介してくれますが、転職エージェントはあなたのママじゃありません。
転職エージェントは、あなたにとって初対面の他人です。
親身に相談には乗ってくれますが、ちゃんと希望条件や、自分の向き不向き、特徴などを伝えないとエージェントも効率的に動けません。
もちろん転職エージェントはプロですから、限られた情報から、あなたにマッチングする求人をしっかり探してくれます。
しかし、あなたの希望条件が決まっていない、伝えきれていない場合は、目隠しをしながらスイカ割りをするような物です。
ご覧の通り、非常に危険です。
たまに、一回の面談で物凄い勢いで相手の情報を読み取る凄腕エージェントもいますが、かなりレアです。
普通は自分の情報を積極的に伝えないと、相手に条件が伝わらずエージェントも手探りで求人を探す事になってしまいます。
転職エージェントの面談前にやるべき準備3つ
転職エージェントを効果的に使うためにも、最低限、下記の情報をクリアにしておきましょう。
希望条件
許容できる残業時間、業界、職種、給料など
仕事の向き不向き
事務作業が得意・不得意、コミュニケーションの得意・不得意など
前職を辞めた理由
または就職しなかった理由(既卒、フリーターなど)
――
かなりザックリでも構いません。難しく考えず、一言だけ箇条書きでもOKです。
とにかく最低限、これだけの情報が無いとエージェントもお手上げです。
『自分がどんな人間で、どんな事に嫌だと感じて、どんな事にやりがいを感じるのか』
といった事をザックリで良いので明確にしておきましょう。
下記は一例です。
「残業が月20時間以内」
「営業のように知らない人と毎日会うのはイヤ」
「パソコンでの作業なら苦にならない」
「社内は若い人が多い方が良い。縦社会より横社会の社風が好き」
「前職では研修が不十分で放置されて嫌だった。転職先は、研修が整っている会社が良い」
一見すると、わがままな意見のように見えますが、転職・就職では、この情報の書き出しが1番重要なので必ずやっておきましょう。
メモした物をエージェントさんに渡すだけでも、転職の効率がグッと良くなりますよ。
何も思いつかない時は、エージェントに相談してみよう
「どうしても思いつかない! 自分のやりたい仕事や条件が見つからない!」
という時は、その事を面談でエージェントさんに伝えてみて下さい。
面談でのインタビューで、あなたが気付かなかった本当の希望や、向いてそうな仕事のアイデアを投げてくれますよ。
実際に求人を見ながら相談する事で、条件が見えてくる事もありますので、恥ずかしがらずに正直に相談してみましょう。
1番ダメなケースは、知ったかぶりをして、エージェントさんの求人を無意味に蹴りまくる事です。
エージェントさんも人間ですから、希望条件もあいまい、求人を見せても反応が薄い…となると「冷やかしなのかな?」と距離を置いてしまいます。
しっかり自分の意見・現在の状況、心境を伝えて、エージェントさんを最大限使って就職や転職をバッチリ決めましょう。
大手転職エージェントのDODA(デューダ)は下記の公式サイトから、無料で登録できます。
在職中でも相談・面談は可能ですので、気軽に使って自分の新しい可能性を探しに行きましょう。
転職エージェントは2社以上に登録すべき? プロの見解を教える
転職エージェントの登録・利用は無料ですから、複数のエージェントを同時並行して使う事も可能です。
しかし、転職エージェントを複数使うと、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
「転職エージェントは何社も登録しておけ!」というネットの声をうのみにせず、しっかりメリットとデメリットを把握しておきましょう。
転職エージェントを複数登録するメリット
1:担当エージェントが合わない 、ハズレだった場合、すぐに乗り換えが出来る。
2:抱えている独自求人がエージェント毎に異なるので、様々な求人を比較できる
3:複数のエージェントからアドバイスやアイデアが貰える
転職エージェントに複数登録すると、上記のようなメリットが得られます。
皆さん、引っ越しなどをする時に「相見積もり」やりますよね。
例えば、最初にヤマトを呼んで見積もりを貰って、次にサカイ引越センターを呼んで見積もりを出してもらう。
もしサカイの見積もりが高くても「ヤマトより高いな~」と相見積もりしている事を伝えれば、安くしてもらえる…というアレです。
相見積もりをしないと、ユーザー(サービスの利用者)は損をするケースが多いです。
相見積もりをしていないと分かった途端、人というのは
「この人はウチしか使ってないから、絶対にウチで決めるだろう」
と慢心してしまいます。
逆に他の会社のサービスも利用しているとなると、他社に負けじと全力で動いてくれるもの。
最初から全力で動けよ! と思いますが、人というのは競争が無いと燃えない生き物なのです。
それに、相見積もりをしないと相場が分からず、ぼったくられたり悪いサービスを受ける事もありますよね。
転職エージェントも同じで、複数を使う事で「他社と比較できる」メリットがあります。
もし担当エージェントが性格的に合わない、非常に使えない人だった場合、他社も利用していれば即座に切って次に行けます。
他社を利用していなければ、例えば担当者が
「◯◯さんのキャリアだと、希望条件をすべて満たす求人はありませんよ」
と突っぱねられても、納得せざるを得ません。
しかし、複数登録していれば、他社のエージェントさんに相談してみたら
「そんな事はありません。◯◯さんの希望条件に合う求人はあります。◯◯社のエージェントさんは、その分野に疎いんでしょうね…」
なんて事になって、簡単に希望通りの転職が決まった、という事も実際にあります。
大手転職エージェントと言えど、担当者の力量はランダム性がありますから、ハズレを引いた時に他社でも相談できる事は大きなメリットですね。
また、エージェント毎に抱えている独自求人も異なるので、A社では該当しなかったけどB社には希望通りの求人があった…なんて事もあります。
転職エージェント側としては、利用者を独占したい! というのが本音ですが、ユーザーにとっては複数登録した方が、比較が出来てメリットが多いです。
転職エージェントを複数登録するデメリット
・登録した分だけ面談をこなす必要があるので、最初に手間がかかる
・大量のメールが来て処理しきれない事も…。
残念ながら、転職エージェントを複数登録するデメリットもあります。
まず最初の登録の手間。これが2倍になります。
転職エージェントの場合、履歴書や職務経歴書を使いまわせるので、まだ楽ですが、それでも登録は面倒くさいですよね。
さらに、面談回数も単純に2倍になります。
電話面談を使えば、わざわざ平日に休みを取る必要は無くなりますが、それでも同じ事を2回以上、伝える事になるので、在職中の人にとっては一苦労です。
また、1番面倒なのがメールの処理。
複数の転職エージェントからの求人案内がガンガン来ると、もはやメールを読むのも面倒になってしまう事も…。
効率的に就職・転職をしよう! と思ってエージェントを利用しているのに、精神的な負担を増やしてしまうようでは本末転倒ですね。
比較する事が出来て、メリットも大きいですが、手間はかかるので多忙な方は1社に絞った方が良いかもしれません。
おすすめの転職エージェント(複数登録したい人向け)
複数の転職エージェントを使いたい人向けに、大手かつ独自求人が被っていない転職エージェントをまとめました。
履歴書・職務経歴書は使い回せるので、もしPDFやワード、テキストファイル(メモ帳)などで書類を製作済みの方は、アップロードの準備をしておきましょう。
DODA
- 国内大手の転職エージェント。
- 全業種・全職種に対応。
- 求人数トップクラスで、エージェントの能力も高め。
とりあえず最初に登録するならDODAがおすすめです。
『Spring転職エージェント』(アデコジャパン)
人材会社アデコが運営するスイス資本の外資系転職エージェント。
- 他社の転職エージェントには無い独自の求人を多く持っている
- 外資系の転職に強み
- 20代若手の転職に強み
外資系ならではのパイプを持っており、国内転職エージェントとは違った独自求人を抱えています。
第二新卒など若手の転職にも強いです。
パソナキャリア
人材大手パソナの転職エージェント。
- 国内企業に強み。
- キャリアアップ転職に強く、30代の中途採用に強い。
- 第二新卒やフリーターには不向き。
パソナは古くから人材業をやっており、30代中途採用のパイプが強い印象です。
逆に若手の転職には不慣れで、3年以上のキャリアがある人におすすめ。