サービス残業は違法です。企業は労働法、労働者との契約に基いて残業代を支払わなければなりません…というのは、誰でも知っていることです。
しかし、現実はサービス残業が横行しています。
労働基準法を遵守すべき官庁の公務員までもサービス残業をしているのですからお笑いです。
実際、霞が関は『眠らない街』として有名です。
公務員がそんな調子なのですから、一般企業に勤めるサラリーマンが残業代を取り返そうと思っても、なかなか労基は動いてくれません。
「いやいや、弁護士に頼めば残業代は取り戻せるんでしょ?」
と雑誌かなにかで勉強した方。
確かに取り戻せます。
しかし、弁護士代や裁判にかかる労力・時間を考えると、割に合わないというのが現実です。
おまけに、弁護士も「残業代の請求は割に合わない」というのが本音。
一体どういうことなのか?
サービス残業をしっかり取り返すにはどうすればいいのか?
今回はサービス残業が慢性化して苛立っているサラリーマン向けに、残業代を取り戻す方法などについて紹介します。
残業代請求をして取り返せる確立は5割程度
法律に基づいて訴えをおこせば、法律的には企業は残業代を支払わなければいけません。
しかし、本来はそういった違法残業を取り締まるべき労働局がほとんど仕事をしないため、ブラック企業は特に「裁判をやれるもんならやってみろ」という姿勢です。
実際に裁判まで持ち込めば、面倒くさがって示談をしてくるケースも多いですが、逆に弁護士を立てて泥沼戦に持ち込む企業も多いです。
裁判になると、時間・金銭ともに消費します。
弁護士を雇っていれば、裁判が長引くほど報酬額は積み上がっていきます。体力の多い企業は問題ありませんが、個人は結構キツいです。下手したら、残業代を取り返せても半分以下しか残らないことも…。
手間や時間も、相当にかかります。
特にサービス残業の立証は難しく、タイムカードや自分で記録した労働時間などを証拠として提出しなければいけません。
この証明が厄介で、日頃からこまめに就業した時間などを写真でとっておく。記録をつけておく。タイムカードのコピーをとっておく…などの防衛策をしていないといけません。
さらに、残業代の請求はさかのぼって2年までが限界です。
そのため、一般的な労働者の賃金ですと、150万前後が相場になります。
弁護士費用を考えると、あまり手残りはありません。さらに、裁判中は平日でも呼び出されますし、その間、なかなか転職活動も出来ません。
一番最悪なのは、裁判に勝訴しても残業代が支払われないケース。
特に中小企業では、残業代の支払いをバックレる事も多いです。民事訴訟の場合、取り立ては自分で行わなければいけません。バックレされたら、また自分で内容証明をおくって差し押さえ処理を…と非常に面倒な手続きが待っています。
その間に、会社からの圧力も受けます。
こういったハードルがあるため、多くの人はサービス残業代を取り戻す行動に出ないのです。
弁護士としても、残業代請求は労力の割にあまり儲からない仕事です。
そのため、もっと楽な離婚裁判などに労力を割くので、片手間でやられることも…
依頼そのものを断る弁護士も多いです。
残念ながら、弁護士も商売です。
残業代請求は、乗り気じゃない弁護士が多いのも事実なのです。
大企業相手ならなおさら厳しい
大企業ならサービス残業代を払ってくれるかも?
いいえ、そんなことはありません。
むしろ体力が有り、法務もしっかりしている大企業こそ圧力をかけて潰しにきます。
特に小売や外食、介護などサービス残業が慢性化している業界はえげつないです。
彼らの多くは労働者を使い捨てにすることを前提に成り立っているので、サービス残業の訴えに負けて残業代を払った…なんて前例を作りたくないのです。
よって全力で潰しにきます。
もしくは、泥沼裁判にして最後に和解で茶を濁します。
過労死裁判ならともかく、サービス残業の残業代では、なかなか割に合わない裁判になるでしょう。
ちなみに、零細企業ですと最悪、倒産してバックレます。
倒産せずともバックレるので、もはや労働法の保護なんて過信しないほうがいいです。ぶっちゃけ、社長がヤバイ人ならもう何でもありです。法律など、何の力にもなってくれません。
海外ではここらへんの法律がしっかりしているのですが、日本は途上国レベルです。
情けない話です。
サービス残業に嫌気が差したら転職に力を入れるべき
正直な話、サービス残業があまりにも酷いようなら、残業代請求よりさっさと待遇の良い会社に転職することを第一に考えて行動したほうが合理的です。
一応、内容証明を送れば、素直に払ってくれる会社もありますが稀なケースです。
大抵は牛歩戦術でダラダラ先延ばしされて、嫌がらせをされて消耗するのが落ちです。
特に、サービス残業が激しいブラック企業は、態度がヤクザみたいなものですから、あまり喧嘩を仕掛けるのはオススメしません。
非常に理不尽な話ですが、大切なのはこういった無法者に近づかないこと。
入社してしまったら、早めにまともな企業に転職することをオススメします。
転職エージェントを利用して長く続けられる職場を探そう
転職で一番大切なことは、自分が長く続けられる職場を選ぶことが一番大切です。
サービス残業などモチベーションを低下させる要素がある求人は、しっかり弾いていかなければいけません。
しかし、ハローワークなどで求人を探すと、離職率の高いブラック企業が堂々と求人をしていることが多く、まともな企業を探すのは困難を極めます。
求人の取捨選択は時間がかかりますし、応募する度に履歴書や職務履歴書、エントリーシートなどの書類を作成する必要もありますから、一人で転職活動をするのは非常に大変です。
そこでオススメなのが、転職エージェントを活用することです。
転職エージェントは人材を求める企業と求人者をマッチングさせる仲介業で、求人者側は無料で利用することが出来ます。
転職エージェントは転職のプロですから、希望条件を伝えればそれにあった求人、業界、職種などをピックアップしてくれます。
またハローワークなどと違い離職率の高いブラック企業は排除しているため、安心して選ぶことが出来るのがポイントです。
求人の取捨選択を一手に任せられるのですから、転職の手間がぐっと省けます。
さらに履歴書・職務履歴書の書き方もアドバイスしてくれて、面接対策までしっかりサポートしてくれるので、転職が初めてでも安心して取り組めます。
オススメの転職エージェントはDODAです。
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
また、求人は事前にエージェントが審査をしているので、離職率の高い企業や労働環境に問題のある企業、いわゆるブラック企業の求人に引っかかるリスクもありません。
就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。
エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。
(名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。
最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
ぜひ転職エージェントを活用して、転職・就職を成功させましょう。