地方銀行、通称地銀は地方の就職先としては手堅く、公務員やインフラ系と並んで人気です。
地銀は全国に点在し、北海道銀行や群馬銀行、静岡銀行などの地名+銀行名のち銀や、十八銀行、十六銀行、八十二銀行など数字+銀行名の地銀まで様々です。
しかし、銀行というのは昔ながらの体育会系気質の職場で、部署によってはパワハラ・アルハラ当たり前。労働時間も長く、非常に厳しい労働環境であるケースも少なくありません。
実際、銀行員の離職率は高く、厳しい環境と出世競争を勝ち抜いた者だけが果実を手にするピラミッド構造になっています。
みずほ銀行や三菱UFJ 三井住友銀行などのメガバンクですら、それほどの厳しい環境なのですから、人間関係の濃い地銀はなおさら上手く立ち回れない人にとっては地獄でしょう。
実際、この記事を書いている2016年5月下旬、地銀でパワハラによる過労死が発生したニュースが出ています。
十六銀行(岐阜市)の新入社員の男性(当時25)が自殺したのは過労とパワーハラスメントが原因だとして、男性の父親が労災保険の不支給処分の取り消しを国に求めて名古屋地裁に提訴した。第1回口頭弁論が25日あり、国側は請求棄却を求めた。
訴状によると、2011年4月に入行した男性は、岐阜県内の支店へ配属後、内規などに反して窓口や融資業務を任せられ、同年8月には上司から「幼稚園児か」などと罵倒された。男性は同年12月に自殺した。
原告側は「昼食時間も確保できないほどの長時間労働、上司のハラスメントで心身ともに疲労困憊(こんぱい)していた」と主張。自殺する1、2カ月前の時間外労働が70時間超で、自宅学習の時間を含むと100時間を超え、「うつ病」も発症していたと訴えている。
地銀に就職すると、親や親戚は喜びます。
地方における就職の勝ち組ですから、当然でしょう。
しかし、実際は合う合わないが激しい環境です。
ですから「地銀を辞めたい…」と思ってしまう人が出てきても仕方ないのです。
むしろ我慢して地銀に勤め続けても、上記例のように鬱病になって自殺するという、最悪の結果になることもあります。
今回は、そんな最悪の結果を避けるために、人事とコンサルを経験した私が『地銀を辞めたい人が転職で成功するコツ』を紹介します。
地銀を辞めたいと感じたら、即座に行動を開始しよう
上司のパワハラ・アルハラやきつい労働環境に「地銀を辞めたい…」と思っても、退職となると二の足を踏んでしまうもの。
というのも、地方銀行というのは地方における人気職ですから、辞めてしまえば親や親戚はもちろん、友人にも「もったいない!なんで辞めたの!?」と責められてしまうかもしれないからです。
特に、これまで親の言うことをキチンと聞いてきた「いい子」ほど、地銀を辞められないものです。
また、地方は就職先も少なく、地銀を辞めて他の会社に転職出来るのか? という不安も退職をしにくい理由の一つです。
しかし、自分自身が「もう辞めたい」と感じたら、その時点で地銀に合っていない=勤め続けても失うモノの方が多い…と私は思います。
私は人事として多くの離職者・転職者を見てきましたが、辞めたいと思いながらも我慢して勤め続けた人の多くは、最終的に鬱病になって休職するか、結局、転職をしてしまいます。
そして早くに退職・転職をしなかったことを後悔するケースが、非常に多い。
自分自身の「辞めたい」という気持ちを無視して頑張っても、得られるのはいくばくかのお金だけなのです。
その代わりに、ストレスによって健康を失い、時間を消耗し…あらゆるものを失うのです。
地銀を辞めたいと思ったら「我慢して頑張ろう!」と無理をするのではなく、逃げ道や別の進路を探ってみましょう。
頑張ることは良いこと。逃げることは悪いこと…と教育されてきた人が多いですが、実際の社会ではその理屈は通用しません。
どんなに頑張っても上司が認めてくれないケースは多いですし、合わない仕事を頑張っても楽になることはありません。
大事なのは、自分自身を信じて『自分のための決断』を行うことです。
短期離職や年齢など『転職リスク』に対する考え方
もう一つ、懸念点となるのが短期離職などの『職歴に傷がつく』ケースです。
例えば、新卒で入社して1年以内にやめると転職は難しくなる…といった不安。
大変な就職活動をやっとのおもいで乗り越えて内定を手に入れたのに、またあれをやるのか…という不安。
中途採用であっても、短期離職はやはり避けたいもの。
30代以上になると、年齢がネックになってきます。
確かに転職にはリスクがつきもの。特に短期離職となると、ハンデキャップを背負うことになります。
しかし、考えてみてください。
今の会社…地銀に勤め続けることもリスクがあるのです。
特に精神面でのリスクは顕著です。
一度でも地銀を辞めたいと思ってしまうと、やる気・ストレス共に悪影響を受けます。
やがて生きる気力すら失い、鬱病に落ちてしまいます。
余力があるうちに転職するなら、短期離職や転職活動の手間などのリスクは取るべきです。
転職リスクを背負うリターンとして『自分にあった仕事・職場』にたどり着くチャンスを得られるのです。
地銀に勤め続けるリスクと、転職をするリスク。
長期的な目線で、一度、しっかり比べてみましょう。十年後も今の職場で働いているイメージが抱けなければ、転職を選択すべきです。
仕事は、人生の半分以上を費やすもの。
ミスマッチや人間関係の歪みを放置したまま、合わない仕事を続けるのは人生をドブに捨てているようなものですよ。
地銀から転職する準備をしよう!
地銀を辞めたいと感じたら、まず最初にすべきことは退職届けを書く…のではなく、冷静に準備を整えることです。
まず、自分の精神状態を確認しましょう。
即座に辞めないと鬱病になるくらい追い詰められているのか?
在職中に転職を出来るくらいの余力はあるか?
転職に必要な貯金はあるか?
退職するタイミングはいつにするか?
こういったQ&Aを描いて、転職計画を作りましょう。
具体的な転職計画が作れれば、選択肢が明確になってきますから、苦しみから少し開放されます。
地銀を辞めたいと呟いていても、誰も救っては来れません。
自分のキャリアなのですから、辞める時も自分で計画建てて実行することが大切です。
転職リスクや負担はプロに相談することでフォロー出来る!
「そうはいっても、やはり転職が上手くいくか不安…」
という人は、プロである転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職エージェントは、転職のプロですから、短期離職などのネックがあっても内定が取れるフォロー方法をしっかり教えてくれます。
また、銀行員の職歴は、地方の転職において強いもの。事務職や経理職としての需要は確実にあります。
転職エージェントは、そういった『元銀行員が転職しやすい求人』を多く抱えており、あなたにあった求人を紹介してくれます。
そのため、地銀から転職しようと思ったら、まず転職エージェントに登録して、元銀行員に向いている良質な求人情報をもらうのが一番効率的なのです。
求人紹介のみならず、会社の社風・残業時間など内部情報の調査。履歴書・職務経歴書作成やキャリアプランの吟味など、転職の準備は大変ですが、プロである転職エージェントを活用すると、ここの負担をグッと減らすことが出来ます。
利用料は最初から最後まで無料です。
転職エージェントは人材を募集している企業からお金を貰っているので、求職者である私達は一円も払わずサポートを受けることが出来るのです。
転職エージェントは土日でも利用することができ、求人者はキャリア相談、求人の紹介を受けることが出来ます。
在職中でも利用・相談ができるので、まだ転職するか迷っている人でもお試しで利用できます。
登録すると、担当エージェントがあなたの希望条件をヒアリングして、あなたにあった業界、業種、応募可能な求人などを紹介してくれます。それに合わせて、オススメの求人をいくつかピックアップして紹介してもらえるので、一緒にキャリアの方向性を決められます。
自己分析もキャリアプランも、一人で考えると限界がありますが、就職活動のプロであるエージェントに相談すれば自分だけでは見つけられなかったキャリアの可能性が出てくる可能性があります。
また、給与交渉などもエージェントを仲介して行えるので、スタート時の年収がアップする確率がグッと上がりますよ。
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
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就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。 エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。 (名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。 最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
DODA 公式サイトはこちら
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