新卒で最初に配属される部署というのは、今後のキャリアの方向性を決定付ける重要なポイントです。
営業部希望なら、営業部に。経理希望なら経理部に。広報希望なら広報部…というように、新入社員の希望や部署の需要などを兼ね合いを見て配属部署は決定されます。
大抵は希望通りに配属されますが、しかし、時には希望通りに配属されないというイレギュラーが起こるケースもあります。
例えば、急な予算変更、経営方針の変更などで部署の枠が埋まってしまった。
急な退職があり、その補填として新入社員を穴の空いた部署に入れることになった。
コネ入社してきた社員を優先するため、新入社員の希望に答えられなかった…。
このように、中には理不尽な会社側の都合で、配属部署が変更されることも多いです。
一度、配属部署が決まってしまうと、その後2年~3年はその部署に縛られます。
広報希望だったのに、営業部に回された。
営業部に入る予定だったのに、生産管理部に配属された。
こんな状況に陥ったら、どうしますか?
部署や仕事内容にこだわりが無いなら、問題ありません。
何事も経験だ、と前向きに捉えられる人も大丈夫でしょう。
しかし、ずっとやりたかった仕事・部署に配属される予定だったのに、土壇場で変更された新卒の新入社員の悲しみと怒りは、言葉では言い表せないでしょう。
特に大企業は部署ごとにしっかり仕事の役割分担がされているため、一度、配属されると配属された部署の仕事だけしか行うことを許されません。
別の部署の仕事に手を出すのはご法度。
例えば、広報部に入りたかったのに営業部になった…なら、広報の知識を活かした営業をしよう! と提案しても「そんなのは広報の仕事だ」と上司に跳ね返されるなんてこともあるでしょう。
新卒で入った会社。配属された部署が、会社の都合で変更され、希望以外の部署に配属された時、どう立ち回ればいいのでしょうか?
今回は、上記のようなケースで新入社員が行うべき立ち回りを紹介します。
配属部署に異議を唱えるべきか?異議申立てのメリット・デメリット
新卒で配属された部署が、面接などで語った自分の希望部署と違った場合、まず人事部に確認をしてみましょう。
行き違い、手違いの可能性も、わずかですがあり得ます。
しかし、冒頭で書いたように『会社の都合で急遽変更になった』というケースだと、取り付く島もなく「まずは営業部で頑張って」と突き放されるでしょう。
この時、新入社員の方は2つの選択肢を選ぶ事ができます。
それは、この配属に対して意義を申し立てるか黙って受け入れるか、の2択です。
異議申立てをする場合のメリット・デメリット
新入社員なんだから異議申し立てなんかしても意味が無いのでは? と思う人もいるでしょうが、筋を考えれば異議申し立てをする権利はあります。
例えば、面接であなたが「入社したら広報部でXXを成し遂げたい」等の強い希望を出しており、人事部がそれに納得した上で内定を出したのであれば、内定承諾後の配属部署変更は後出しジャンケンです。
文句の一つも言う権利はあるはずです。
なぜなら、入社が決定したということは、もう会社の一員。肩書の違いはあれど、対等な立場なのです。
自分の意見を主張するべき立場…とも言えるでしょう。
異議申立ては、最初は人事部の平社員(面接をしてくれた方など)。
それでも納得の行く答えが帰ってこなければ、人事部の部長クラス。
そこでも跳ね返されたら、いよいよ役員クラスまで突っ込んで異議申立て…もとい文句を言うべきでしょう。
上のクラスの人が自分の意見に同調してくれて、口利きをしてくれれば配属が変更になる可能性が高いです。
基本的に、会社は縦社会ですから、上の意見がすべてです。
その会社での歴が長いほど「長いものには巻かれろ」な立場になります。
しかし、新卒で入った新入社員は、ある意味では怖いもの知らずです。
なぜなら、まだ入ったばかりで立場が確率しておらず、利害関係も少ないからです。
配属部署への異議申立てを上のクラスの人にまで伝えるには、新入社員の時が一番のチャンスなのです。
さて、異議申立てを行うことで部署変更が可能になるかもしれない…というメリットは紹介しました。
しかし、異議申立てにはデメリットもあります。
まず第一に、人事部の方の心象を悪くする…という点があります。
人事部の方も、好きであなたを希望以外の部署に配属したワケではないのかもしれません。
例えば、どうしても急なトラブル、離職で調整が必要になった…という事情があったら、どうでしょう?
あなたが異議申立てをしたら、人事部は板挟みです。
あなたの希望を叶えれば、別の誰かに調整をお願いするしか無い…つまり、あっちを立てればこっちが立たず、の状態になるのです。
異議申立てをすることで、たとえ希望部署に入れても、人事部にプレッシャーを与えてしまい「面倒な新入社員」として警戒されるようになるでしょう。
また、人事部のメンツを潰すことにもなりかねません。
会社というのは、様々な人間・部署の利害関係の上に成り立っている組織です。
あなたが役員クラスまで異議申立てを行い、役員から人事部に怒りの鉄槌が与えられれば、人事部は針のむしろです。たったひとりの新入社員の異議申立てで、人事部のメンツが丸つぶれになるのですから、そこに確執…恨みが生まれるのも自然な流れでしょう。
「事なかれ主義なんて嫌だ!」
という元気のいい新入社員は、よくも悪くも注目されます。
注目されるということは、味方も増えれば敵も増えるということ。軽々しく異議申立てをするのはオススメしません。あくまで、どこかに恨まれたり面倒くさいやつと思われることを覚悟の上で行ってください…というのが、私の意見です。
黙って受け入れるメリット・デメリット
黙って受け入れた場合、メリットとしては人事部に睨まれずにすむ事です。
また、人事部に貸しを作ることで、社内で動きやすくなるでしょう。次回の異動(3年~5年後)で希望部署に回してくれたり、何らかのリターンを将来くれるかもしれません。
「あいつは融通の効く、話のわかるやつだ」
と人事部の方々に思われれば、都合よく使われる…という可能性も否定出来ませんが、しかし、上に忠実な社員として重要な仕事、ポジションを任される可能性もアップします。
上に媚びるのはカッコ悪い…という方。
組織人は、上に気に入られてナンボです。上に気に入られれば、会社内での立ち回りは非常に楽になります。
出世のみならず、やりたい仕事や新しい企画など、あらゆる提案が通りやすくなります。
肉を切って骨を断つ。媚びを演じることで、本当に自分がやりたいことへの特急切符(上の方の口利き、コネ)を手に入れる、と考えれば非常に賢い立ち回りと言えるでしょう。
デメリットは、もちろん自分の希望部署、やりたい仕事ではないので、不満がたまることです。
人間、自分の意志を押し曲げて、やりたくもない仕事をするのは辛いものです。
結局、早期に異動願を出すことになったり、退職してしまうようなことになるなら、異議申立てをして自分を通したほうが良いでしょう。
最終手段は転職という選択肢を選ぶこと
「異議申立てをしたけど、ダメだった」
「我慢して配属された部署で仕事をしてみたけど、やっぱり我慢できない」
このように、希望以外の部署に配属され、にっちもさっちもいかない状況になったら、思い切って転職という選択肢を視野に入れましょう。
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もちろん、志望動機や、希望する仕事に就いたら具体的に何を成し遂げたいのか? という点をしっかり掘り下げておかなければ、転職は難しいでしょう。
しかし、無駄にやりたくもない仕事を1年以上ダラダラやるよりも、スパっと転職して本当にやりたい仕事に就いたほうが精神的にも楽ですよ。
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