労働環境が厳しく、離職率がとても高い「ブラック業界」である外食業界ですが、学歴がなくても職歴がなくても、体力と根性とやる気があれば成り上がれる求人の受け皿として、一定の役割を担っています。
外食産業は、基本的に人件費をおさえてアルバイトやパートなどの非正規社員で支え、正社員は少なく、かつ高密度な仕事量を与えることで成り立っています。
そのため、仕事量は膨大で年間休日が実質50日前後だったり、過労死やうつ病と隣り合わせのリスキーな環境であることが多いですが、年収水準は高く、エリアマネージャーになれば30代前半で年収500万以上も狙えます。
(時間外労働がサービス残業であることが多いため、それでも時給換算したら少ないですが…)
このブログでは、さんざん「やめておきなさい」と警告している外食産業ですが、それでも外食産業で頑張りたい! 外食産業に就職・転職をしたい、という人のために、年収500万以上を狙える高待遇&業績が伸びているチェーン店を紹介したいと思います。
外食産業に就職する時の参考にしてください。
鳥貴族(株式会社 鳥貴族)
2015年12月現在、20店舗からわずか5年で200店舗突破という、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで成長している居酒屋チェーンが大阪の焼き鳥チェーン「鳥貴族」です。
全品280円均一というわかりやすい値段設定、お通し無しという居酒屋のめんどくさいところを捨て、焼き鳥一本に絞ったことで低価格で楽しめる居酒屋として人気の居酒屋です。
カンブリア宮殿でも取り上げられ、業績も株価も右肩上がり。まさに今、居酒屋業界のトップを目指しているチェーン店です。
このブログでも優良企業として紹介しています。
・鳥貴族が若者に一番人気の理由はぼったくりが無いから。ホワイト経営すぎる大阪発祥の居酒屋
普通、外食チェーンでは本社の人間はヘッドハンティングであることが多いですが、鳥貴族は本社の幹部はすべてアルバイト出身という、まさに「叩き上げ」の社風で、とにかく現場を最重視しています。
創業者の大倉社長。
外食産業にしては珍しく労働環境が比較的、ホワイトよりで、正社員でも週に2日休める、連休を作れることで、求職者に人気の企業です。
また、教育も塩の振り方一つからすべてマニュアルがあるため、新入社員の教育もしっかりしています。
年収は入社後1年で400万〜500万となかなかの水準です。
しかし、もちろん、外食産業は店自体に休みがありませんから、バイトの休みやバックれ、シフトの穴などは社員が対応する必要がありますので、完全週休二日制とは言えないです。
居酒屋ですから、深夜労働もあるので決して楽ではありません。あくまで外食産業の中では、ホワイトにしようと頑張って労働環境を改善している企業である、ということをつけたしておきます。
日高屋(株式会社 ハイデイ日高)
「うまくもないけど、まずくもない安いラーメンが食いたいなら日高屋」
なんて評判を言われることが多く、社長自身もそれでOKという一風かわった中華料理チェーンの日高屋。それを運営する株式会社ハイデイ日高。
なんといっても驚きなのは、ラーメンだけなら390円。ラーメンとチャーハンセットでも500円前後で食べられるという、その低価格路線です。
餃子の王将と並んで、激安中華チェーンの王者と言われており、安く中華を食べるなら日高屋、という人も多いですね。また、アルコールの販売も得意としており、ちょい飲み需要も確保しています。
サービス券も頻繁に出しており、リピーターを確保する仕組みをしっかり作っています。
その低価格路線と、それなりの味という「70点主義」の経営によって業績は右肩上がり。ライバルだった幸楽苑を打ち破って、現在は300店舗以上を構える有名チェーンとなっています。
日高屋の年収は20代で400万オーバー、30代になると年収500万に乗るなど、外食産業では一般的な年収になります。
それでも他の業種に比べると、入社難易度の割に高めに設定されているのは、日高屋のみならず外食産業の特徴と言えますね。
もちろん、労働時間も長く、1日の勤務時間は平均10時間以上となっています。
また、社員は基本的に1店舗に1人の体制なので、アルバイトやパートの教育・採用に勝負がかかっているといっても過言ではありません。
しかしながら、教育制度はかなり作りこまれており、接客や調理の研修が3ヶ月に1回ある、昇級がかなり速いペースであるなど、本社の経営が安定しているぶん、外食産業の中では働きやすい環境と言えます。
また、社員同士の仲がよい店舗も多く、人間関係も悪くないという口コミが多いです。
チャレンジ精神旺盛な社風なので、熱血漢な人が多く、店を閉めた後に反省会をしたり、社員同士で飲んだりすることも多いようです。
やはり、経営が安定している外食チェーンは、しっかり社員の教育や評価制度にお金をかけてくれるので、安心感があります。
どうせ外食産業で成り上がるなら、波に乗っている企業に勤めましょう。ハイデイ日高、ぜひ、おすすめです。
サイゼリヤ(株式会社 サイゼリヤ)
ミラノ風ドリアでおなじみ、ファミレスチェーンの大手サイゼリヤです。
ワインのちょい飲み需要を囲ったり、500円ランチを9種類出したり、相変わらずの低価格路線、かつメニューを減らして食材ロスを少なくする戦略で増益を続けているファミレス界の重鎮ですね。
サイゼリヤはミラノ風ドリアをはじめとして、低価格で楽しめる定番メニューが多く存在し、厳しいファミレス業界の中でも独自の強みをいかして業績をあげている企業です。
もうここまで読んだ方はお分かりだと思いますが、業績が良く経営がしっかりしている企業は、たとえ労働環境が厳しい外食産業でも改善の兆しが見て取れます。サイゼリヤでは、しっかり月8日の休みがもらえますし、年収水準も20代で400万と少し高めになっています。
覚えるべきレシピ、作業、メニューは多めですし、新商品がそこそこ出るので、やることは大変ですが、サイゼリヤは独特の魅力を持っているためお客さんをひきつける力があり、仕事としては比較的、安定していると思います。
2015年8月の純利益は34億円とかなり儲けています。
海外出店も加速しており、2015年8月にはアジアに32店舗を構えています。上海に7店舗、広州14店舗、北京6店舗、香港2店舗、シンガポール3店舗と、日本にとどまらず成長が期待できるアジアにも手を広げているので、会社の成長には大いに期待できますね。
どうせ就職するなら業績のよいチェーン店を狙おう
いかがでしたでしょうか?
こうしてみると、経営の安定=現場の待遇改善につながるのは明白ですね。
もちろん、外食産業はシフト制で、厳しい労働環境、体育会系の社風ですから、いくら有名チェーン店でも決して楽な仕事ではありません。
人間関係で揉めることもあります。バイトが見つからず、サービス出勤を繰り返すこともあります。
しかし、外食産業の強みは、やはり入社のハードルが低く間口が広いこと。
そして気合いと根性があれば成り上がれるという点です。
営業などスーツで働くのが苦手。
接客がしたい。
体力・根性がありお金をいっぱい稼ぎたい!
そんな方は、ぜひ外食産業にチャレンジしてみましょう。
勤務時間が長く立ちっぱなしなので、向き不向きはありますが、接客業ならではのやりがい、チームプレーの爽快感、連帯感など、良い所もあります。
年収もしっかり稼げるので、幹部を目指すのも一つの選択肢としてありですよ。
ただ、外食産業に就職・転職するときは、絶対に業績や経営方針をチェックしてくださいね。
流行り廃りのサイクルが速い業界なので、入る企業を間違えると辛いですよ。この記事であげたような、儲かってる会社を選びましょう。
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