正規雇用の割合は年々少なくなってきています。
アメリカに追従する日本社会の流れから見ても、多くの企業は正規雇用よりも非正規雇用を増やしていく動きがあるようです。
そういった状況であれば、今後は働き方の選択肢としてアルバイトや派遣社員を選択する人も増えてくることが予想できますよね。正社員と比べるとネガティブな側面がピックアップされがちな派遣社員ですが、実はいいところは沢山あります。
それと同じようにフリーターとしての働き方も、正社員とは違うベクトルの魅力があるのです。
そこで今回はあまり比較されることがない、フリーターと派遣社員にスポットを当て、その働き方の違いについてご紹介していきます。
派遣社員として働く魅力はどこにあるのか
正社員から派遣社員に転向する人達に話を聞いていると、正社員時代に責任というプレッシャーに押しつぶされてしまったと発言する人が少なくありません。派遣社員の仕事というのは、基本的に指揮命令者がいて、その人からの支持で働くのが基本です。
勿論、小人数で仕事を回している事業所ではほとんど正社員と同じような仕事を任されることも少なくはありません。しかしながら派遣社員には正社員との絶対的な違いがあります。それは責任を持たされる度合です。正社員として入社してしまえば、例え入社1~2ヶ月であってもアルバイトや派遣社員ばかりの組織であればいきなり責任者として配属されることも少なくありません。
そうなると、部下としては10年くらい働いているアルバイトやパートの方も含まれますから、あきらかにその人達の方が業務経験に長けているわけです。こういった状況はコールセンターや飲食店で多く起きがちですが、そのような状況でも責任者として、クレーム対応をして、業務を調整しなければなりません。
そうなると継続して働くにはかなり多くの壁を乗り越える必要が出てきます。ある程度の強さと人間力が無ければプレッシャーに押しつぶされてしまうのです。
そして実際につぶれてしまう人も少なくありません。ところが派遣社員であれば、専門職として現場に派遣され、便宜上は極力その業務に集中する配慮がなされています。稀にそうでない場合もありますが、少なくとも責任者としての重責を与えられることはありません。
そういう意味では、派遣社員としての働き方は正社員よりもかなりプレッシャーが少なく働ける、という意味において、大きなメリットがあるのです。また現場によっては正社員給与よりも派遣社員の月給の方が多い場合が少なくありません。そういった意味では派遣社員は期間で縛られる不安定な雇用でありながらも、働くメリットは多分にあるのです。
フリーターとして働く魅力は何なのか
それではフリーターとして働く魅力は何なのでしょうか。それは圧倒的な生活設計の自由度にあります。例えば一般的に人は昼間働いて夜は眠るのが通常ですが、中には夜行性で夜の方が調子がよくて、夜を中心に働いていきたいと希望する人がいます。
そういった方が夜勤のみの正社員を探そうと思えば大変ですが、アルバイトであればそういった仕事は沢山見つけられます。また与えられる責任もほとんどないので、家族や友人との時間を仕事よりもウェイトを置いて、大切にすることも出来るのです。
それだけではなく休みが取りやすいので趣味が充実していたり、海外旅行にも行きやすくなるのです。実際に正社員よりもプライベートが充実しているフリーターの人は少なくありません。
それに何よりもの魅力は様々な選択肢が無数に広がっている、という点ではないでしょうか。フリーター期間は悪く捉えれば、不安定な期間ですが、視点を変えれば、これから何だって始められる状態だと言えます。
正社員になりたいと思えば、アルバイト先で一生懸命働いていればお声がかかる可能性があるし、転職活動だって出来るでしょう。
これから自分で事業を起こしたいと思えば、それに関連するセミナーや勉強会に参加することも出来ますよね。つまり人生の方向性をじっくり考え直したいという場合は、フリーターも魅力的な働き方の一つとなるのです。
フリーターと派遣社員、結局どちらが得なのか
さて、ここまで派遣社員とフリーターの魅力についてお伝えしてきましたがいかがでしょうか。一般的にネガティブなイメージがつきがちな非正規雇用としての働き方には違いがありませんが、実は魅力的な側面もあるのです。
派遣社員はフリーターよりも正社員に近い内容の仕事が出来ます。フリーターは派遣社員ほど、専門的な仕事を任されることは少ないかもしれませんが、圧倒的に責任や縛りが少なく、時間的に自由になります。
つまりフリーターにしても派遣社員にしてもどちらが得かということはありません。自分がどうしていきたいのかを明確にした時に、考えられる選択肢の一つになるのです。正社員としては挫折したけど、同じような仕事をしたいと思った時、派遣社員の仕事は魅力的になります。
何かプライベートで体験したいことが沢山ある場合はフリーターになって見聞を広めた方が、長期的に人生にはプラスになるかもしれません。結局は自分がどうしたいのかが大切になってくるのです。状況に応じて正社員だけでなく、こういった働き方も検討されてみてはいかがでしょうか。