もしも上司から残業必須のタスクを頼まれて、頑張って残業をして仕上げたのに「こんな労働時間は認められないぞ」と言われたら、どう思いますか?
残業代の申請をしようとしたら「課の問題になるから、定時で帰ったことにしてくれ」と上司に言われたら、どうしますか?
残念ながら、一部のブラック企業では上司によるサービス残業の強要が行われています。
特にIT企業や営業系の仕事は、みなし残業という形で残業代を搾取したり、タイムカードを定時に押させて残業を無かったことにしようとしたりします。
もし上司にサービス残業を強要されたら、転職を視野に入れて動きましょう。
今回はサービス残業の強要の実態と対策法について紹介します。
仕事の仕方が悪いという暴論
残業を申請すると、上司が「仕事のやり方が非効率だからそんなに残業になるんだ」と言って残業代申請を受け取ってもらえない事があります。
しかし、仕事量が明らかに定時内で終わる量じゃないのに、上司のこの一言で残業代申請を拒否されてしまっては、こちらとしては納得がいきませんね。こういった上司には正論を言っても無駄です。恐らく、屁理屈をこねて「お前が悪い」という形に押し込むでしょうし、下手に反抗すれば今後、報復として差別的な対応を取られるでしょう。
サービス残業を強要する上司は、基本的にパワハラをする傾向にあります。
真正面から正論をぶつけても意味が無いので、言葉は通じないと思ったほうが良いでしょう。
朝活という名の早朝出勤
定時に帰るために、朝活や夕活といった活動に積極的な企業は要注意です。
朝活をすると定時より早く帰れるのが基本的なスタンスですが、朝活をしたのに残業を強いられる、さらには朝活の分の給料は発生しない、完全なサービス早朝出勤になっている企業が多いです。
夕活に至っては、言い出しっぺの霞ヶ関ですら出来ておらず、残業だらけで形だけの活動になっています。
もし会社の社長が朝活や夕活などに取り組もうと言い始めたら要注意です。単なる労働力の搾取になる可能性が高いです。
サービス残業代は年間いくら?
サービス残業をすると、そのぶん年収が低くなります。
一概には言えませんが、残業のほとんどがサービス残業になると、年間で100万円近いお金を搾取されていることになります。
特に夜間や朝方まで残業した場合、夜間手当などが出ますから、そこをサービス残業にされると大きな損失になります。持ち帰りの仕事なども同じく残業に入りますから、こういった時間外労働を申請出来ないということは、自分を安く買われている事になるのです。
しかし、サービス残業を拒否すると、会社で嫌がらせやあからさまな差別対応をされることも多く、泣き寝入りする労働者が多いのが現実です。労働基準局にたれこんでも、あまり働いてもらえないことが多く、自分で弁護士を雇って残業代を裁判で奪うのが個人に出来る最大限の努力ですが、裁判は時間もお金もかかりますから、できれば避けたいところですね。
やはり、サービス残業の強要が当たり前になっている会社に入ってしまったら、水面下で転職活動を進めるのが一番です。
働き続ければ続けるほど搾取されて自分が損をするのですから、何も言わずさっさと転職して脱出するのが一番賢いです。一度、残業を隠蔽する体質が会社についてしまうと、その雰囲気はなかなか変わりません。
会社の体質を変えるよりも、きちんと残業代が全て出る会社に転職したほうが楽なので、早めに転職計画を立てておきましょう。