就職活動で遅れをとってしまったり、なんとなく内定が取れないまま卒業してしまい、いわゆる「大卒フリーター」になってしまった人は昔から一定数います。
しかし、一度「新卒カード」を失ってしまうと、その後の正社員での就職は非常に難しくなります。
さらにいえば、年齢を重ねるごとに同世代との経験の差は広がり、転職市場での価値は大幅に下がってしまうのが現実です。
アルバイトの経験は職務履歴書でもあまり価値がないと捉えられるため、結局、アルバイトを続けてフリーターのままダラダラ過ごしてしまう……といった『非正規雇用スパイラル』にはまる大卒フリーターが非常に増加しています。
しかし、大卒フリーターでも20代のうちなら『若さ』という武器があります。
若年齢層が減少している日本では、まだまだ20代の人材を求める市場『第二新卒』市場が大きいです。
その市場でアルバイト経歴だけで戦い、内定を勝ち取るにはどうすればいいのでしょうか?
今回は大卒フリーターが正社員に就職するための方法と戦略を見ていきましょう。
大卒フリーターのデメリット
まず、大卒フリーターを続けることのデメリットについて、しっかり把握しておくことが大切です。
アルバイトを生業とするフリーターは、まず第一に雇用が不安定です。20代のうちはどこでも即戦力として採用されますが、30代、40代になってくるとアルバイトの面接が通らなくなってきます。
アルバイトではたいしたスキルが得られません。アルバイトの経験をどんなに積んでも、誰でも1週間で出来るようになる仕事ばかりなので『替えの効く人材』になってしまいます。
替えの効く人材なら、若い人が採用されます。体力もあって扱いやすいのですから、当然ですね。
そのため、フリーターは年齢が上がれば上がるほど雇用の不安定さがアップします。
精神的なプレッシャーの問題
次に精神の不安定さがデメリットとしてあげられます。
特に男性は、アルバイトを転々としていると年齢の若い人が上司、先輩になることが多々出てきます。
彼らに指示されていくうちに、だんだんプライドが傷ついていきます。普通、年齢を重ねていれば、同時にキャリアも年齢に応じて重ねているので、一目置かれます。しかし、フリーターの場合はどんなに一流の大学を出ていても、スキルもキャリアもありませんから、誰も尊敬してくれません。
男性にとってプライド、見栄というものはとても大切です。
仕事が出来て、尊敬を集める、頼りにされるというのは男性にとっての生きがいになります。自分にプライドを持てなければ、男性はとたんに精神的に不安定になってしまうのです。
さらに日本では年齢を重ねた男性フリーターは『かわいそうな人』として見られることが多く、同情や憐憫、蔑みの目で見られることが多いです。実は収入や雇用の不安定さに増して危険なのが、この精神の不安定さというデメリットなのです。
中年期の男性の自殺理由として、意外に多いのが『プライドをなくしたから』という理由です。
男性にとって、自分のプライドが保てない人生は、生きる価値のない人生だと感じることが多いようです。
収入の不安定さの問題
雇用が不安定なのも問題ですが、収入も不安定で、おまけに低空飛行なのがフリーターの厳しい現実です。
自営業者も収入的には不安定ですが、自営業者は自分の頑張りやビジネスの浮き沈みによって、時には年収1000万を越える大金を手にすることもあります。一方、フリーターは悪い意味で収入が不安定であり、どんなに頑張っても時給で働く以上、収入上限には天井があります。
また、フリーターは自身が病気や怪我で働けなくなると、途端に収入が途絶えてしまいます。正社員であれば休職中もお金は入りますし、有給休暇もあります。自営業者も会社を運営していればスタッフがその間にビジネスを動かしてくれますから、完全無収入になるばかりではありません。
フリーターは自分の労働力だけが便りですから、最も立場が弱くリスクが大きいのです。
正社員は雇用が安定しており、なおかつ福利厚生や保障を合わせるとフリーターとは比べ物にならないくらい安定しているのが分かりますね。
自営業者も、ビジネスが軌道に乗れば年収は正社員に比べても高いですし、時間的・ビジネス的な自由さを満喫出来ます。
大卒フリーターは、いってしまえば自営業者と正社員の悪いところを一気に引き受けたポジションと言えるでしょう。
学歴の無駄遣いの問題
大学の学費は私立であれば年間100万円以上かかります。
それほどの費用をかけても大学に通う理由は、もちろん大卒の方がサラリーマンになる上で労働条件が良いですし、選択肢が増えるからです。
しかし、大卒フリーターは高卒でも出来るアルバイトをしているわけですから、大卒の意味はほとんどなくなってしまいます。慶応大学や早稲田大学、東京大学など、どんなに良い大学を卒業してもフリーターになってしまったら、すべて台無しです。
学歴の無駄遣いといっても過言ではないでしょう。
大卒フリーターになってしまったら「○○大学を出ています」といっても、逆に蔑まれるでしょう。
「良い大学を出たのにフリーターなんだ」と嫌味を言われるかもしれません。
これは受験を勝ち抜いてきた大卒者にとって耐え難い屈辱です。
大卒フリーターを卒業する方法
大卒フリーターのデメリットが非常に大きいことが分かりました。
では、どうすれば大卒フリーターは正社員に就職することが出来るのでしょうか?
まず、大卒フリーターの武器を考えてみましょう。
職務経歴は全てアルバイトですから、あまり武器にはなりません。
となると、武器は『大卒の資格』と『若さ』です。
「若さが武器になるの?」
としばしば質問を受けますが、現在、20代の人材は企業間で奪い合いになっています。
応募者が殺到する大企業はともかく、中小企業は20代の人材が喉から手が出るほど欲しいものです。
なので、大卒フリーターは就職するチャンスの多い20代のうちに就職して卒業するのが一番です。
「でも、就職活動は面倒臭いし、どうせ落ちるに決まってる」
新卒の就職活動で失敗した人は、このように拒否反応を示す人も多いでしょう。
そこで、就職活動がグッと楽になるコツを教えます。
フリーターや第二新卒の求人がある転職エージェントを使う
近年、大手の転職エージェントではフリーターを積極採用する求人が多く点在しています。
書類の書き方や面接方法など、プロのコンサルタントが無料で指導してくれるので一人で就職活動をするよりも効率よく正社員になることが出来ます。
ハローワークで穴場の求人を探す方法もありますが、それだけでは求人が限られているので、転職エージェントをうまく活用して就職活動をしましょう。
転職エージェントを使えばバイトをしながらでも転職活動が出来ますし、自分の行きたい業界の相談もしてくれます。
「正社員になりたいけど、どんな業種がいいのかわからない…」
という人にも、適性を判断しておすすめの求人を教えてくれたり、転職活動をリードしてくれます。
転職エージェントは、利用料は最初から最後まで無料です。
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転職エージェントは土日でも利用することができ、求人者はキャリア相談、求人の紹介を受けることが出来ます。
登録すると、担当エージェントがあなたの希望条件をヒアリングして、あなたにあった業界、業種、応募可能な求人などを紹介してくれます。それに合わせて、オススメの求人をいくつかピックアップして紹介してもらえるので、一緒にキャリアの方向性を決められます。
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自己分析もキャリアプランも、一人で考えると限界がありますが、就職活動のプロであるエージェントに相談すれば自分だけでは見つけられなかったキャリアの可能性が出てくる可能性があります。また、給与交渉などもエージェントを仲介して行えるので、スタート時の年収がアップする確率がグッと上がります。
時間のかかる履歴書、職務履歴書の作成も、プロであるエージェントにアドバイスしてもらえばスムーズに作成出来ますから、就職活動で最も手間のかかる部分を大幅に省略出来ますよ。
オススメのオススメの転職エージェントは転職エージェントのアデコです。(2017年5月よりSpring転職エージェント by アデコに改名)
アデコはスイス資本の外資系転職エージェントです。日本法人であるアデコジャパンは、1985年から転職エージェントを展開しており、他社の転職エージェントには無い独自の求人を多く持っているのが特徴です。
転職エージェントの規模としてはかなり大きく、非公開求人を多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。
年収アップやキャリアの構築など『キャリアアップの転職』にはもちろん。
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アデコが抱えている求人は、アサヒビールやバンダイナムコゲームス、NTTドコモなど業界問わず大企業の求人から、大企業の関連会社、優良中小企業など、業績が安定しており待遇の良い求人(残業なし・ボーナス4ヶ月支給・有給の取りやすい職場など)が多くそろっています。
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非公開求人には優良求人がたくさんありますから、アデコを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
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転職エージェント『Spring転職エージェント』(アデコ)公式サイトを見てみる
転職エージェントは仕事選びの強い味方ですから、ぜひ上手に活用して転職・就職を成功させましょう。
フリーターの年収は正社員とくらべて低く、なかなか上がりませんし、保障も貧弱です。
ぜひフリーターを卒業して正社員に転職しましょう。