例年、3月や4月になると引越しシーズンとなり、多くの引越し業者が日雇いの引越しスタッフのアルバイトを募集し始めます。最近はピーク時は値段が高いという情報が出回って、5月も引越しが忙しい時期になってきています。
そのため、引越しの日雇いバイトの求人は春先に多く、人の入れ替わりも激しいので、引越しの日雇いバイトを探すのは容易です。
しかし、引越しのバイトといえば体力的にかなり大変で、腰を痛めたり、上司にどやされたり、かなり乱暴なイメージが強いようです。一方で時給が高く短期間でガッツリ稼げるので、若者を中心に人気のアルバイトです。
私も大学生の時に引越しの日雇いバイトをしたのですが、その時の感想を一言でいうと「バイトの楽さは本人の体力と会社スタッフ次第」と言えます。
詳しく理由をあげていきますね。
体力的には現場によってかなり辛い
引越しは1日のうちに何本も予定を詰めているので、スピードが重視されます。1つの荷物を素早く運ばなければいけないので、ただ力持ち、体力自慢なだけでは上司に怒鳴られてしまいます。実際、私がアルバイトをした時も「遅い!」「もっと速く!」と急かされながら荷物を運びました。
スケジュールを見せてもらったところ、一箇所につき2時間しかかけられず、その後も現場がびっしり詰まっていました。予定時間から遅れてしまうと、あとのお客様に謝罪の電話を入れなければなりませんし、お客様にも予定があるので最悪の場合、契約そのものがキャンセルになったり割引になってしまいます。
そのため、現場のスタッフは常に焦っている状態です。夏場でもガンガン運ばせるので、夏は特に体力のない人、引越しバイトが初めての人は要注意です。
時給は高く移動時間は休める
引越しバイトのいいところは、移動時間も時給に含まれるということです。現場ではガンガン身体を使って体力を消費しますが、一現場1~2時間ほどで終わるので、実質の労働時間は少ないです。
そのため、体力や筋力に自慢のある人なら、かなり効率よく稼げるバイトだと言えます。上司も初めての人には怖いですが、作業に慣れてくると「使える奴」と認定されて、怒鳴られることもなくなります。
時給は1200円~1500円となっており、この水準は携帯ショップの店員並です。携帯ショップの店員は必要な知識も多く、短期バイトでは募集していないため、日雇いの中では比較的高い時給になっています。
また、お客様とのトラブルも少ないので、面倒なクレーマーの相手をしたりするストレスはありません。身体を使うので気持ちよく働けます。
なぜ引越しの日雇いバイトの上司は怒鳴るのか
そもそも、引越し作業で上司が怒る理由は「初めての人は遅いし怠ける奴もいる。けど、いちいち丁寧に説明する時間もないから怒鳴るしかない」という理由だそうです。あとは根性のない人は1日目で逃げてもらったほうが楽だから、という理由もあるようです。
現在、引越し業者は人件費を削減しており正社員を少なくして、日雇いバイトで人材をまかなおうとしています。
そのため、人材を教育しようにもみんな日雇いなので、入れ替わりが激しく、結果として怒鳴って動かす、指導するという乱暴な教育形式になってしまっているようです。確かに、丁寧に指導しても日雇いなので皆辞めてしまうのでは、優しく教育をする気にもなれませんね。工事現場などの土方作業も同じく、根性を試す、使えない奴には早めに辞めてもらうために怒鳴ったり厳しくすることが多いようです。
もっとも、乱暴されたり理不尽な労働を強いられることはありません。あくまで指導が厳しく、根性のないバイトをふるい落としているだけのようです。なので、引越しの日雇いバイトは、怒鳴られるのが苦手な人はやめておきましょう。
ブラック企業も多いので要注意
しかし、企業によってはブラック企業もあり、私は一度だけ、見事に引越し業者の中でもかなりのブラック企業でバイトをしてしまいました。
そこでの作業は酷く乱暴で、お客様の荷物を適当に扱い、人の家の駐車場も勝手に使っていました。バイトが終わったあとも「ここから帰って」と適当な駅で降ろされました(交通費も出ませんでした)。
引越しバイトをする時は、なるべく労働管理のしっかりした大手企業を選びましょう。
筋肉トレーニングが趣味の人や、運動部に所属している人にとっては、お金を稼ぎながら鍛えられる最高のバイトだと思います。ただ、腰にだけは注意してください。荷物の持ち上げ方を事前にネットで調べておくことが大切です。(現場では指導してくれないスタッフも多いです)。
下記が正しい持ち上げ方の一例です。
それでは正しい物の持ち上げ方をご紹介しましょう。
まず膝を曲げて荷物になるべく身体を近づけます。
そうすると自然に腰の角度は垂直に近い状態になるはずです。
さらに身体の重心線に荷物が近寄りますので、重さの負担も軽くなります。
次に膝をつかって真上にもちあげます(図D)。
物の重さを膝と腰を使って持ち上げることで、腰への負担が分散されるのです。腰の角度はなるべく垂直に保ちます。正しい物の持ち方をするだけで十分ぎっくり腰の予防になります。
ちょっとした事ですので、是非チャレンジしてみてください。
また、集合時間も朝6時~8時と早いので、朝寝坊する人は気をつけましょう。
以上、引越しバイトの体験談とメリット・デメリットでした。