就職活動において、特に新卒、第二新卒は就活マニュアル通りに『コミュニケーション能力』をアピールしがちです。
確かに、日経新聞のアンケートによると企業が求める能力においてコミュニケーション能力は第一位になっています。そのため、就活生の多くは「コミュニケーション能力をアピールしないとダメだ」と思い込んでしまいます。
しかし、冷静に考えてみれば、同じようなことを考えている人はたくさんいます。
特に新卒での就職活動では、みんな就活なれしていないので、無難にコミュニケーション能力をアピールしがち。
採用担当者からすれば「またか」となり、独自のアピール部分が海外ボランティアやTOEIC900点など特別に目を引くものでない限り、その他大勢と一緒に埋もれてしまいます。
では、コミュニケーション能力以外で、企業受けが良く、なおかつ誰でもアピールできる能力は何があるのでしょうか?
それは問題解決能力です。
具体的なアピール方法、メリットを見て行きましょう。
企業は学習能力や問題解決能力を求めている
問題解決能力と聞くと、勉強のことかな? と思うでしょうが、噛み砕いて説明すると「問題に対して改善点、解決案を調べて実行する能力」です。
これは面接やエントリーシートの課題として、就活マニュアルにも例としてしばしば出てくる『アラスカで原住民に氷を売るにはどうしたらいいか?』といった問題と同じ視点で考えれば分かりやすいと思います。
この例で言うと
『アラスカは寒いから氷の需要がない→普通に考えれば氷は売れない』
という点が問題。
解決案は
『日本のおいしい水を氷にして、日本ブランドを付加価値としてアピールして売る』
『かき氷器とシロップを合わせて売る』
など、アイデアは人それぞれですが、理屈が通っており、なおかつ現実的な解決案を出せば概ね正解です。
こういった問題解決型の課題は多くの企業が試験に採用しており、この課題を通じて就活生の論理的思考力や問題解決能力を見極めています。
企業が問題解決能力を持っている人材を欲しがっていることは明白です。
そして、問題解決能力は誰でも簡単に自己PR欄に書けて、なおかつコミュニケーション能力よりも競争率が低いキーワードなのです。
問題解決能力をアピールするにはPDCAサイクルに当てはめる
バイトやサークル活動を頑張った普通の経験しかない! これじゃライバルと差別化出来ない!
…と、落ち込む必要はありません。
ありきたりな経験でも、問題解決のサイクルに当てはめれば、問題解決能力をアピールすることが出来ます。
具体例を見て行きましょう。
『私の強みは問題に対し諦めず解決案、改善案を見つけ出す力があることです。
(以下、それを裏付けるエピソード)
アルバイトで人手が足りない日があった。
一番経験の長い私がみんなに指示をする必要があった。
最初はうまく指示が出来ず、スムーズに店を運営できなかった。
そこで翌日、問題点をしっかり考えた。
・バイト仲間がそれぞれ何が出来て、何が出来ないか理解していなかった。
・いつも店長の指示通りに動いていて、店長の管理方法を勉強していなかった。
そこで、私一人でもちゃんと皆に指示出来るようになるために
・バイト仲間一人ひとりの能力を把握した
・空いている時間に、店長から指示の仕方など管理方法を教えてもらった。
これによって私一人でも指示が出せるようになった。
(エピソードここまで)
以上の経験から、私は問題に対し諦めず解決案、改善案を見つけ出す力を得ることが出来ました』
いかがでしょうか?
1:結論(自分の強み)
2:エピソード開始。問題発生
3:解決案の提示
4:実行
5;結果の確認
6:結論をもう一度(自分の強み)
この構成に当てはめれば、ありきたりなバイト経験やサークル活動でも、論理的で、かつ問題解決能力をアピールすることが出来ます。
本人の経験次第によって、中身のないテンプレートな『コミュニケーション能力』をアピールするよりも、ずっと地に足のついたアピールが出来ます。
企業が求めている人材はお友達が沢山作れる能力ではなく、課題に対して解決案を出し実行出来る人材です。コミュニケーション能力は、あくまで問題解決をスムーズに行うための能力の1つにすぎません。
いかがでしたでしょうか?
自己PRが全然思いつかない! という時は、問題を解決した経験を思い出し、上記サイクルに当てはめればしっかりとした自己PRが出来ます。
エントリーシート、就職活動に関しては下記の記事も参考になります。hazimetetensyoku.hatenablog.com
hazimetetensyoku.hatenablog.com
就職活動はライバルとの戦いです。
ありきたりな自己PRを武器に戦うよりも、ライバルの少ないフィールドで戦うことが大切です。