ビリギャルの本は結局は臭い大人達の金儲けだった。子供に進められる本ではない

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ビリギャルの愛称で知られる「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」というベストセラーがある。

元々はStory.jpで掲載されていた話で、学年で一番成績の悪かった女子高生が恩師の指導を受けて慶應義塾大学に入学するまでのサクセスストーリーを描いた本だ。

そのタイトルのインパクトと、学年ビリから慶応に一般受験で合格というストーリーが話題を呼び、教育書として受験生、意識の高い親御さんに大ヒットした。

 しかし、最近になって『ビリギャル』の石川恋が脱いだ! と大々的に週刊誌で広告が打たれていたのを見て「ん?」と思った。

ビリギャルが脱いだ??
せっかく勉強をして慶応に入ったのに、やってることはグラビアアイドルかぁ……と思いきや、なんと、ビリギャルの表紙の子『石川恋』さんはそもそも本人では無くもともとグラビアアイドルだったことが判明した。

一体どういうことなのか?
調べて見れば見るほど、汚い大人の世界が見えてきたので書き殴ります。


本人とは無関係なのに『ビリギャル』ブランドを使う石川恋

そもそも『ビリギャルの水着グラビア!』と言われたら、もちろん学年ビリから慶応大学に入った本人がグラビアアイドルになったのだと勘違いする。
実際、ビジュアルも本の表紙で見た通りだし、ビリギャルの名前がベストセラーとして広く知れ渡っているぶん、注目を集めるだろう。

 しかし、実際にグラビアアイドルなのは表紙の子、つまり本人役のモデルを書籍の表紙でおこなった『石川恋』さんであって、本に出てくる生徒本人は全く関係無い。

更に言えば、著者はビリギャルを慶応義塾大学合格まで導いた恩師であって、ビリギャル本人や周囲の許可は得ているが、ビリギャル本人はそこまで関わっていない。

…ていうことは

「ビリギャルのモデルがビリギャル名義でグラビアアイドルで脱ぎまーす!
週刊誌であは~んなポーズしまーす!」

という案件も、本人許可が出ているのか?

 どう考えても本人にとって不利益しかないと思うのだが……。
ビリギャルというブランドを使ってグラビアアイドルとしてキャリアアップするのは、実に効率的だ。山ほどいるグラビアアイドルの中で、本の表紙で知名度を上げていれば少なからずロケットスタートが出来る。そういう意味で『石川恋』さんはラッキーだ。

しかし、グラビア活動とは全く関係ない本人や本人の親御さん(未成年者なのだから関与するのが当然だろう)、著者である恩師はどうだろうか?

本人や親御さんからすれば「お前、週刊誌でアイドルやってんのぉ?」と誤解をされたり「慶応いってもアイドル崩れになるのか」とバカにされたりする可能性は大いにあるだろう。
プラスになる要素は全くない。

恩師に関してはどうだろう。
もし、ビリギャルというブランドの著作権や命名権を出版社側が持っていて「モデルには石川恋さんを使いましょう(その後は石川にグラビアやらせてアイドルプロデュースして大儲け!)」という計画を影で画策されていたのなら、著者も被害者だ。

「せっかく親御さんや受験生にエールを送る本を書いたのに表紙の子が週刊誌なんて下品な場所でグラビアを出すなんて……」という心情だろう。

著者がどう考えているかは不明だが、ビリギャルというブランドの著作権を出版社側が持っていたり、表紙モデルのアイドル活動に抗議しても「うるせー馬鹿」と突っぱねられたら、どうしようもない。

逆に恩師がある程度、この計画を知っていたのならば、生徒を食い物にして印税をいただき、本人に対する風評被害なんて知ったこっちゃねーよ、という態度は、教育者としてどうかと思う。

ビリギャルに対する嫌儲に似た嫌悪感の正体

なぜ私がビリギャルのグラビアに嫌悪感を覚えるのだろうか?
これは「2chまとめ」や「NAVERまとめ」に対する嫌儲の感情に似ている。ようは「他人のふんどしで荒稼ぎつつ、起こった問題は知らんぷり」という構図がうっすらと見えてしまうからだ。

もしビリギャルのモデルが本に出てくる本人で「慶応に入ったけどベストセラーになってからチヤホヤされたしアイドルになりま~す」というなら別に問題ない。
問題はビリギャル本人ではない『石川恋』がビリギャルの名義を借りていながら、その名を汚すような活動をしていることだ。

ビリギャルは教育書である。親が買い、受験生が買うものだと世間は認識している。著者も教師であり、学校における美談を描いている。

その教育書というカテゴリーと週刊誌でグラビアというカテゴリーは相反するものだ。週刊誌で子供を教育したいと考える親はいるだろうか?

本人が不利益を被る可能性のある商売をするのは、まさに転載で稼ぐNAVERまとめやパクリバイラルメディアと同じだ。

とにかく、私が言いたいことは「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」という本を取り巻く全体の空気が臭いなぁ、ということである。
レビューは高得点だが、なんだかなぁ…。

お願いだから、何の罪もない若者を犠牲にして短期的に荒稼ぎするのはやめていただきたいと思った。モデルの石川恋さんではなく、その裏でプロデュースしている人々に言いたい。

 ネタ元の立場も少し考えてくれや。
以上。







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