就活生に限らず、転職などでもエントリーシートを記入しなければならない場面は多い。
エントリーシートには履歴書とは違い、その会社独特の質問欄などがある。例えば「人生で一番感動したことを500字以内で書くこと」や「当社に相応しい女性向けの新商品を考えてください」などその人の事を書く質問から入社後の具体的なアイデアに至るまで、あらゆる難題を要求される。
しかし、改めて考えてみれば、エントリーシートによる書類選考は、入社後のキャリアプランや展望が見えているかいないかを判断するのには一番簡単な方法だ。
今回は受かるエントリーシートを作成するための3つのコツを書いていく。
字は丁寧に書く
字が汚い人にとって手書きのエントリーシートは難題だ。思わずPC出力したいところだが、実は手書きには理由がある。何社も受けている就活生にとってエントリーシート作成は面倒臭い課題の筆頭だ。もちろん、志望度が低い会社、業界のエントリーシートは適当になりがちだ。
どんなに字がきれいな人でも、適当に書いた筆跡はバレる。
逆に字が汚くても、一字一字綺麗に書こうと時間をかけて作ったエントリーシートは好感をもたれやすい。
面接官は字の綺麗さを見ているのではなく、そのエントリーシート作成にどれだけ労力と時間をかけたかを見る。なので、なるべく時間をかけてエントリーシートを書こう。下書きを最初にPCのメモ帳などに記述しておいてから書くと間違いがなくて楽だ。
間違っても消えるボールペンなどで書きなおしたりしないように。しわくちゃになっていると書き直しているのがバレるし印象が良くない。
エントリーシートに個性を出す
就活本にのっているような当たり障りないだれにでも書けるような事をエントリーシートにかくと、当然、落とされる。なぜなら、エントリーシートからその人自身が見えてこないからだ。
受かるエントリーシートというのは、その人ならではのオリジナリティが発揮されている。よくあるサークル活動やバイトでの体験談も、その時の情景が浮かぶようなリアルな心情や、その人ならではのエピソード、一節が入っていると面接官の目を引く。
なんだかんだいって、就職や転職は人情で採用していることが多い。
スキル以前に、この人と働きたい! と強く思わせれば、採用してくれることが多いのだ。いくらTOEIC満点、東大卒のエリートでも笑顔がまったくない能面のような人とは誰も働きたくないだろう。
逆に失敗談でも笑顔で話せる、なごみ系のキャラだったら一緒に働きたいと思うだろう。
ちなみに一緒に働きたいタイプとしては、刑事ドラマ『相棒』の初期相棒である亀山タイプがこれに当たる。逆に二代目相棒の神戸警部補は優秀だが、ちょっととっつきにくい。
亀山薫(かめやま かおる)
刑事ドラマ「相棒」の初代相棒。
素直で明るく、人懐っこい性格。人情派で甘い一面があり、犯人についつい同情してしまったり、やり切れない後味の悪い結末に苛立つなど、視聴者目線に最も近く感情移入しやすいキャラクター。
県庁所在地を間違えるなど刑事として知識はイマイチだが、愛嬌があるため「まぁしょうがない」とミスをしても何となく許される雰囲気を持っている。
ご覧の通り、愛されているキャラクターのプロフィールを見てみると長所と短所、二つの面を持っている。
人間は基本的に短所がある人を好む。
人間臭さがある、時々、理性より感情を優先してしまう人物に、我々は好感を持ちやすい。そのため、エントリーシートで最も考えるべきは、実は長所やアピールポイントではなく短所なのだ。
漫画で例えるなら『ワンピース』のバルトロメオなんかはギャップが可愛くて良い。ゾロは野心溢れて一本気があるし、サンジは女好きという個性がある。意外と漫画で人気のキャラクターは面接で受かりやすいのかもしれない。
↑バルトロメオ。
強面なのに訛っていてルフィの大ファンというギャップで人気のキャラクターだ。
こうしたギャップは人間的な魅力となり、個性になる。競争率が高い業界に飛び込むなら、こういった個性や魅力が必要不可欠だ。完璧超人のエントリーシートではボロが出るし、超人と働きたいと思う人はいない。
提出期限を守る
言うまでもない基本中の基本だが、意外と提出期限ギリギリに出す人が多い。
いくら完璧なエントリーシートでも期限を守れなければゴミ箱行きだ。何社も受けていると機嫌を勘違いすることもあるので、時間には余裕を持って提出しよう。
提出期限を破っても受かった例はとても少ない。「面白いやつ」「とんでもないやつ」と思われると変わり種として採用されやすいという話があるが、時間を守れないようでは、いくら変わり種でも採用はまずあり得ないだろう。
上記3点を念頭において、受かるエントリーシートをしっかり書き上げたい。
間違っても就活本にある通りに書かないように。それは間違いなく落ちるエントリーシートだ。