飲食店の正社員は、アルバイトと違い厳しい労働環境で働くことを強いられます。
月に1回休みがあれば儲けもの。1日10時間以上、立ちっぱなしで働いて、バイトが休んだら穴埋めをして…。
飲食店の正社員は、日本で最もキツイ仕事の一つとまで言われています。
年収は400万~500万と就職難易度の割にそれなりですが、残業代も出ず、あまりの労働時間の長さに体調を崩す人も多いです。
飲食店を辞めたい…もしくは、飲食店を辞めて再就職先を探している…という人もいるでしょう。
しかし、飲食店の職歴は、転職市場においてなかなか活かす事が難しく転職が上手くいかないのが実情です。
飲食店の社員から、例えばメーカーの営業や事務職員といった年間休日が多い仕事に就くことは出来ないのでしょうか?
結論から言うと、やり方によっては転職は十分に可能です。
今回は飲食店を辞めた人が転職で働きやすい仕事に転職する方法を紹介します。
転職・再就職が上手くいかないのは掘り下げが甘いからです
飲食店を辞めて転職活動をはじめても、なかなか内定が出ない…と悩んでいる人は、実は書類の段階からミスをしている可能性があります。
転職において、職務経歴書は武器の一つ。
そこに力を入れないと、どんなにあなたに魅力があっても面接官には伝わりません。
転職は、しばしば営業に例えられます。
あなたという商品を面接官に売り込む、というイメージです。
あなたの強みや、購入することで得られるメリットを面接官に伝えられなければ、内定なんて出るはずがありません。
職務経歴書や面接における自己PR、志望動機は、言い換えてみれば、広告なのです。
広告がショボければ、どんなに商品が良くても売れません。
特に、飲食店から他業種に転職する場合は、キャリアよりも人柄・コミュニケーション能力重視の選考になるので、自己PRのやり方が合否を分けます。
そういった視点で、今一度、職務経歴書や志望動機などの基本的な部分を見なおしてみましょう。飲食経験者の強みは、次項にあるようにコミュニケーション能力です。
飲食店で学んだコミュニケーション能力はどんな仕事でも役立つ
転職というと、経験者が優先されるので未経験者には内定が出ない…というイメージが強いですが、そんなことはありません。
確かに経験者と競うのは大変ですが、実際に採用の合否を分けるのは『その人と一緒に長く働きたいか』という点です。
どんなに仕事ができる人でも、気難しくて場を乱す人は雇いたくないですよね。
逆に未経験者でも、しっかりしていて皆と仲良く出来る人なら、そちらを雇います。
飲食店の経験は、なかなか他業界への転職だと活かせないという声が多いですが、コミュニケーション能力に関しては別です。
仕事で困ったお客さんに対応する時、どう対処したか。
バイトのモチベーションを保つためにどんな工夫をしたか。
上記のような対人トラブルに対処した経験は、どんな仕事でも応用できる立派な武器です。
飲食店ならではの強み・経験を活かして、アピールすることが転職成功への第一歩と言えるでしょう。
飲食店の正社員に求められるのは、体力、対人能力、管理能力などです。これらは、他の仕事でも必要不可欠なスキルですから、この強みを活かす方向で自己PRをしていきましょう。
飲食店から転職した人はどんな業種に就いているのか?
元飲食店の社員の転職先としては、主に下記のようなものがあります。
・営業
営業は最も飲食店経験が活かせる職種です。
営業は対人スキルが必須ですから、飲食店の経験が活かせます。
また、営業は企業の利益に直結するポジションなので、求人が多く、就職のハードルも低いです。飛び込み営業などのブラックな営業は避けて、経営のしっかりしているメーカーの営業などに転職出来れば、労働時間はグッと減りますし、出世のルートも明確になります。
元飲食店社員の営業マンは、とても多いですからオススメです。
・事務
女性であれば事務に転職するのが一番人気のルートでしょう。
事務は、定時で上がれることが多く、簿記などの資格を取れば経理にステップアップすることも出来ます。
飲食店でのコミュニケーション能力が活かせないから転職出来ないのでは? と思う人は、甘いです。
事務であってもコミュニケーション能力は必須です。なぜなら、縁の下の力持ち的な役割を持つ事務は、社内の調整や、営業マンとの連携が必須です。
そのため、対社内のコミュニケーションが上手く出来ないと就職は難しいのです。
飲食店勤務から事務に転職するなら、この点を上手くアピールして潜り込みましょう。
・Webライター、Webディレクター
意外に思われるかもしれませんが、20代の元飲食店社員の転職先として多いのがWeb業界です。
Web業界は、まだまだ歴史が浅く、平均年齢が若いのが特徴です。
チケットキャンプやメルカリなど、革新的なサービスを打ち出し運営していくには、もちろんプログラマーなど特殊技能を持った人材も必要ですが、同時に彼らをつなぐディレクターが必要です。
またコンテンツを作るためのライターも同様です。
取材をして記事を書いて…というライター・編集者の需要が大きいのも近年のWeb業界の特徴です。
成長著しいWeb業界に飛び込む20代は多く、飲食店からの転職でも十分に活躍出来る余地があります。
未経験での転職のハードルが低く、なおかつ業績が良い会社が多いので待遇面も期待出来ますよ。
・マネージャー
声優や芸能人のマネージャーといった職業も、飲食店で得たコミュニケーション能力が活かせる仕事です。
スケジュールや担当タレントのマネージをするので、対人能力や調整能力が問われますが、例えば「コミュニケーションは好きだけど、PCやネットがあまり使えない」という人でも活躍出来る仕事です。
・ビルメンテナンス
商業ビルの機器をメンテナンスするビルメンテナンスも、飲食業界からの転職が多い仕事です。
ビルメンテナンスとは、ビルやマンションの空調機器や警報機などをチェック&メンテナンスする仕事です。その他にも清掃・補修なども行い、建物の不備を直す仕事です。
ボイラー作業など知識・資格が必要な仕事ですが、仕事内容はシンプルで、作業時間もキッチリ決められています。
休日が欲しい方、残業が少ない仕事につきたい方、手に職が欲しい人にはおすすめの仕事です。
未経験・無資格でも資格取得サポート制度がある会社なら採用可なので、ぜひチャレンジしてみましょう。
30代でも飲食から転職は可能!自分のスキルを見直そう
「飲食業一本でやってきたけど、もう限界だ!転職したい!でも30代だと転職は難しいかも…?」
と不安に思う人もいるかもしれません。
確かに、30代になると転職市場では即戦力・人材育成の経験・プロジェクトリーダーの経験などを求められます。
20代と違い、仕事をこなす能力だけでなく、人を動かす、人を育てる事が要求されます。
年収水準も20代より高いので、よりシビアに見られるのが30代の転職です。
正直に言うと、30代未経験での転職は20代に比べると、1.5倍ほど難しくなります。
プロの転職エージェントに統計を取ってもらった結果、それくらいの難易度の差はありました。
しかし「飲食から別業種への転職は絶対無理…」と言うのは嘘です。実際はアピール次第で内定は可能ですし30代でも転職に成功しているデータがあります。
飲食業ですと、他業種に活かせるスキルが無いと思われがちです。
しかし、前述したように、飲食で鍛えたコミュニケーション能力はどんな仕事でも活かせますし、アルバイトや社員に指示を出し、店を回した経験はリーダー経験としてアピール出来ます。
飲食でも他業種でも、最後に大切なのは「人を動かせるか・人を育てられるか?」という点です。
30代で未経験の転職をするのは勇気がいりますが、自信をもって挑んで下さい。
・店の売上に貢献した。
・少ないアルバイトで効率よく店を回した。
・アルバイト育成を工夫してマニュアル化した。
などなど、飲食での経験はそのまま他業種の管理職でも活かせますよ。
「どうせ飲食でのスキルなんて役に立たない」
なんて諦めてしまっては、一生、飲食業しか出来ません。
30代で飲食から営業職や事務職、工場、生産管理などの他業種に転職できた人は大勢います。
「30代は飲食からは転職できない」なんて誰かの無責任な言葉を言い訳にせず、まずは自分の実績や強みをしっかり書き起こす事が大切ですよ。
自己分析やキャリア相談、求人探しは転職エージェントにサポートしてもらおう
いざ転職となると、自分一人では、なかなか上手くいかないと思います。
そこで、自己分析のやり直しや、退職理由の掘り下げが上手くいかない時は、転職エージェントを利用して客観的なアドバイスや添削を受けることをオススメします。
転職エージェントに登録すると、担当エージェントがあなたの希望条件をヒアリングして、あなたにあった業界、業種、応募可能な求人などを紹介してくれます。それに合わせて、オススメの求人をいくつかピックアップして紹介してもらえるので、一緒にキャリアの方向性を決められます。
自己分析もキャリアプランも、一人で考えると限界がありますが、就職活動のプロであるエージェントに相談すれば自分だけでは見つけられなかったキャリアの可能性が出てくる可能性があります。
また、転職エージェントは、転職のプロですから、未経験での転職や短期離職などのネックがあっても内定が取れるフォロー方法をしっかり教えてくれます。
求人紹介はもちろん、会社の社風・残業時間など内部情報の調査。履歴書・職務経歴書作成やキャリアプランの吟味など、転職の準備は大変ですが、プロである転職エージェントを活用すると、ここの負担をグッと減らすことが出来ます。
利用料は最初から最後まで無料です。
転職エージェントは人材を募集している企業からお金を貰っているので、求職者である私達は一円も払わずサポートを受けることが出来るのです。
転職エージェントは土日でも利用することができ、求人者はキャリア相談、求人の紹介を受けることが出来ます。
在職中でも利用・相談ができるので、まだ転職するか迷っている人でもお試しで利用できますよ。
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
また、求人は事前にエージェントが審査をしているので、離職率の高い企業や労働環境に問題のある企業、いわゆるブラック企業の求人に引っかかるリスクもありません。
就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。 エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。 (名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。 最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
DODA 公式サイトはこちら
転職エージェントに登録して、ぜひ一度、面談を受けて応募可能な求人を紹介してもらいましょう。 自分が入社可能な求人を見れば、人生の選択肢がぐっと広がりますよ。