せっかく新卒カードを使って入社したのに、いざ入ってみたら激務強要・理不尽な叱咤が飛び交うブラック企業だった、という事態はたいへんな問題ですね。近年、ますます企業のブラック化は広がりを見せており、一見、優良な条件の企業でも入ってみたら真っ黒だったということがよく見られます。
新卒でブラック企業に入社してしまった場合、すぐ辞めるべきなのでしょうか? それとも1年~3年耐えてから転職をするべきでしょうか?
今回は新卒でブラック企業に入ってしまった場合の立ち回り方について解説します。
ブラック企業なのかグレー企業なのか見極めよう
まず見極めるべきは、入った会社がブラック企業なのかグレー企業なのかということです。
ガチガチのブラック企業は労働時間が過労死ライン、つまり残業60時間以上(1日3時間以上の残業)を超えています。おまけに残業代が出ない、みなし残業でごまかしている事が多く、労働時間の割に手取り収入が非常に低くなります。
また人間関係が劣悪で、理不尽な叱咤や根性論が蔓延していたり、宗教のように経営者をムダに讃えたりするのが、いわゆるブラック企業に当たります。
ブラック企業の場合は、勤め続けるメリットは職歴がつくこと、根性がつくこと、労働者の底辺を知ることが出来ることくらいしかメリットがありません。デメリットは甚大で、身体や精神を壊したり、最悪の場合は暴行を受けたりうつ病になって再起不能になってしまうという恐ろしさがあります。
そのため、どう考えても勤め続けるメリットのないブラック企業の場合は、結論は簡単です。
身体や精神を壊す前に辞めて、転職活動を即座に始めるべきです。
グレー企業の辞めどきとは?
一方、グレー企業の場合は残業が多くても残業代がきっちり出たり、理不尽な上司がいても労働条件は良かったり、どこかしら悪条件があっても同じくらい良い条件がある企業を指します。労働条件が悪くてもスキルがつき、転職する実力がつく場合もグレーに入ります。
グレー企業の場合はブラック企業と違い、勤め続けるメリットがあります。
もちろんグレー企業ですから、デメリットもあります。しかしガチガチのブラック企業のように即座に辞めるべき、というほど悪条件ではありません。
この場合の転職するか否かを決める基準は、自分自身の身体・精神状態と相談するのが一番です。身体・精神に限界が近づいてくるとサインが出てきます。限界が見えてきたら、グレー企業の辞めどきと言えるでしょう。
例えば、会社でストレスが溜まっても休みでリフレッシュされるか? という点で考えてみましょう。
どんなに会社がつらくても、休みの日は元気でいられる場合は問題ありません。しかし、月曜日に朝から起きれないほど会社が辛いようであれば、限界が近い証拠です。
また、スキルの熟練度が転職出来るレベルになれば、それも転職して良いサインになります。
いずれにせよ、グレー企業は何かしらの悪条件がありますから、1年~3年以内に転職することをオススメします。石の上にも三年と言いますが、悪条件のある職場にかじりついても、良いことはありません。
企業の労働条件、企業文化というのは合併や社長交代などの大きなイベントが無いと変わらないものです。しかし、そんなイベントを待っていたらどんどん年齢が上がってしまいますから、転職をしたほうが効率的です。
現在、転職は一般的になっており、選択肢の多い20代のうちに転職をしたほうがキャリア的には有利に運びます。30代を超えると年上の部下などが出てくるので、人間関係の調整が難しくなったりします。なので、最初の転職は20代のうちに経験しておいたほうが良いです。
転職エージェントをうまく活用しよう
もし第二新卒での転職を考えているのなら、ぜひ転職エージェントを利用しましょう。
転職エージェントを使えば、エージェントを仲介して求人の内部情報をより詳しく知ることが出来るため、ブラック企業への転職を回避出来ます。
エージェントの詳しい情報や、オススメの転職エージェント、活用方法などは下記の記事を参考にして下さい。
第二新卒にオススメの転職エージェントはこれ!ホワイト企業に就職するためのエージェントの選び方 – ダメ人間のための転職活動支援塾
新卒の最初の就活で満足の行く企業に入れることは稀です。社会経験のない新卒時は、やはり運の要素が強くなってしまいます。
転職は自分から能動的に選べますし、社会経験もありますから、より良い条件の職場にうつれる可能性が高いです。新卒でブラック企業、グレー企業に入ってしまった場合はぜひ転職をして「踏み台」にしてしまいましょう。