日本では未だに事務職は女性の仕事、という職業差別が根強く残っています。
しかし、営業でバリバリ働くことが嫌な男性もいますし、事務職のほうが向いている男性もいます。
事務職は女性の間でも人気の職種で、特に未経験者歓迎の事務職は倍率が十倍になることも珍しくありません。
若い女性が有利、簿記二級がないと難しい、顔で選んでる等々、様々な噂がある事務職の採用基準ですが、男性は絶対に無理かというと、そんなことはありません。
男性で事務職に転職することは十分に可能です。
というのも、企業によっては事務職から経理のスペシャリストに育てたいと思っている企業もあり、出産や育児でドロップアウトする女性よりも長く働いてくれる男性を求めているケースがあるからです。
今回は、男性が事務職に転職するための方法について紹介します。
一般事務より経理職を意識しよう
経費精算や総務を兼務するような、一般事務職は男性云々という以前に求人が少なく、競争率も高い傾向にあります。
給料は少ないけれど定時で帰れる事と、デスクワークなので身体的な負担も少ないことが人気の理由なようです。
また特別なスキルを必要としないので、応募するハードルも低いです。
一般事務職は現実問題として、男性が応募してもめったに内定が出ません。
企業によっては「女性を採用したら恋愛トラブルがあった」などの理由で男性を採用する企業もありますが、レアケースです。
一般的には、やはり一般事務職=女性という認識がほとんどです。
男性が事務職への転職を狙うなら、経理職を目指しましょう。
事務職と求人に出ていても、小さい会社ならばゆくゆくは経理職にスキルアップしてもらう、といった求人もあります。
特に経理職を外注している企業は、内部で経理職を育てたい、と思っている事が多く、長く働ける男性の経理職を求めているケースがあります。
なので、男性が事務職への転職を考えるならば、経営のコアになる経理職を目指しましょう。
簿記よりも社会人経験をアピールしよう
簿記があると有利になるのは間違いありませんが、実際問題、重要になってくるのは社会人経験です。
簿記や経理の知識は1年も働けば大体のことは分かってきますし、簿記二級程度の知識なら3ヶ月で取得可能です。
それよりも大事なのは、社内でうまくやっていけるか、プロとしての意識はあるか、といった社会人基礎力です。
特に未経験で簿記の求人に応募する場合は、自分が学習意欲のある人間であること、長く働いてスキルアップを目指していることをしっかりアピールしましょう。
経営者は長く働ける人材を好みます。
特に経理のスペシャリストに育ってほしい、と思っているならば、なおさら社会人基礎力が重視されます。
営業から事務といった他職種からの未経験転職でも、社会人としてスキルがしっかりしている、と思われれば、男性でも採用の可能性は十分にあるのです。
年齢も重要です。20代であれば転職は容易で、特に新卒3年以内に転職する「第二新卒」なら職歴が浅くても事務の求人にアプローチ出来ます。
第二新卒で転職した人の体験談はこちら。
・社会人2年目で営業から事務に転職をした私が感じた第二新卒の転職を成功させるポイント。第二新卒の転職体験談
30代で転職するなら、下記の30代転職の秘訣を読んでおきましょう。
商品管理や総務、会計といった職種もチェックしておこう
恐らく、男性で事務に転職したい…という方は営業や販売のような「顧客対応の仕事」が苦手な方が多いと思います。
また残業を減らしたい、デスクワークをしたい、という希望も強い傾向にありますね。
もし「絶対に事務でないとダメだ」という拘りが無ければ、商品管理や総務、会計といった職種もチェックしておきましょう。
これらの仕事は、事務作業+αになるので負担は増えますが、求人としては事務よりも多く、かつ男性でも不利になりません。
第一希望は事務として、第二希望、第三希望として、事務職に近い職種の求人を集めておきましょう。
事務職の求人だけに目を向けて、不採用が続き、経済的に厳しくなって結局、営業職で妥協した…なんて事になったら本末転倒です。
大切なのは、自分の希望条件にあった職に就くことです。
視点を狭めず、なるべく多くの求人に目を通してみましょう。
弁護士事務所など士業も狙い目です
弁護士事務所や、税理士事務所、会計事務所といった士業の事務所にも、事務職の求人が多く出ています。
こういった士業は書類仕事が多く、役所に提出する書類を揃えたり、クライアントの情報をまとめたりする必要があるため、正社員の事務職求人を出します。
士業の事務職ですと、男性OK、むしろ男性の事務職を希望する事務所も多く、事務職希望の男性にとってチャンスが多いです。
例えば、弁護士事務所で
『以前、弁護士事務所にクレーマーが飛び込んできて暴れたトラブルがあったため、セキュリティ上の問題から、男性を雇いたい』
『結婚で辞めてしまう女性より、長く勤められる男性がほしい』
という理由で、男性事務職の正社員を雇用している事務所もあります。
もちろん、性別によって採用の合否を決めるのはいけませんが、やはり日本はまだまだ女性の結婚・育児と仕事の両立が難しい社会です。
ですから、育休や結婚退職でキャリアが途切れる女性より男性を事務職として採用する場所は多いですよ。
事務の求人は転職エージェントで見つけよう
しかし、やはり難しいのが求人の選び方です。
事務職の求人は数あれど、多くは女性向けであり、男性を欲しがっている事務の求人を見極めるのは困難です。
特にハローワークなどで「事務職に転職したい」なんて相談をしても「男性では無理ですよ」とやる気のない職員にたしなめられてしまうでしょう。
ハローワークは、以前の記事でも書いたように、基本的に求人検索で利用するのはオススメしません。
・在職中にハローワークで転職するのは危険!手間の割に効率が悪いです
ハローワークは、あくまで失業保険の申請の手続きにのみ、利用しましょう。
そこでオススメなのが、転職エージェントを利用して求人情報の詳細を知る方法です。
転職エージェントは、転職サイトと違ってエージェントがマンツーマンでついてキャリア相談にのってくれるので、男性でも応募可能な事務の求人をピックアップして紹介してくれます。
エージェントは求人を出している会社から、事前にどんな人材がほしいのかヒアリングしているので「男性の事務・経理がほしい」といった企業の表に出ないニーズも、エージェントを仲介すれば知ることが出来ます。
また、転職エージェントを利用すると、未経験者向けの転職理由、志望動機、自己PRのコツなども教えてもらえるので、一人で転職活動をするよりもグッと内定が出やすくなります。
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
また、求人は事前にエージェントが審査をしているので、離職率の高い企業や労働環境に問題のある企業、いわゆるブラック企業の求人に引っかかるリスクもありません。
就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。 エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。 (名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。 最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
DODA 公式サイトはこちら
転職エージェントに登録して、ぜひ一度、面談を受けて応募可能な求人を紹介してもらいましょう。 自分が入社可能な求人を見れば、人生の選択肢がぐっと広がりますよ。
男性で事務職に転職するのは、一見するとハードルが高い転職に思えます。
しかし、求人の中には男性でも転職可能な事務職は必ず存在していますから、重要なのは情報の集め方、取捨選択のやり方です。
ぜひ転職のプロであるエージェントを活用して、事務職としてのキャリアをスタートしましょう。
その他、おすすめ記事はこちら
・定時で帰れる楽な仕事『ビルメンテナンス』に未経験で転職する方法。ビルメンに就職するコツと仕事内容、年収などまとめ
・ルート配送ドライバーへの転職・就職を成功させるコツ。年収や仕事のキツさなど要チェック情報まとめ
・仕事が辛いけど我慢して働いた結果、私に起こった恐ろしい変化