介護福祉士は、少子高齢化社会の日本において今後も需要が拡大する仕事ではありますが、業界の構造上『重労働なのに低賃金』という待遇になっています。
肉体労働であるがゆえに、腰や背中への負担もキツく、また身体の弱い高齢者を扱うこともあり責任感は重いです。
身体は元気でも、痴呆症・アルツハイマーになっている高齢者を介護する場合は、患者からの暴力によって自身が怪我をする危険性もあり、かといって看護師ほど高給取りではないのが難点です。
「もう介護福祉士を辞めたい」
「40代だけど、この先も介護の仕事をやっていけると思わない」
そんな方にオススメなのが、他業種に転職をすることです。
介護福祉士の仕事をしている方は、あまり他業種への転職を考えたことが無いかもしれません。
そのため、転職をするとしても同じ介護業界内での転職しか道はない…と思い込んでしまいがちです。
しかし、実は介護福祉士でも、未経験で他業種に転職することは可能ですし、年収や年間休日といった待遇を求めるなら、そちらの方が絶対に得です。
今回は、介護福祉士から他業種に転職する方法を紹介します。
介護福祉士を辞める理由とは?介護業界の問題をチェック
最初に、介護福祉士という仕事の問題点(リスク)をおさらいしておきましょう。
介護福祉士を辞める人の理由は、大きく分けて3つあります。
・劣悪な人間関係
・肉体疲労(腰痛)
・低い年収
人間関係は、どの業界でも良し悪しあると思いますが、介護業界は特に劣悪なケースが多いです。
介護は、まえがきでも書いたように、労働環境は悪く、人手不足なので資格を取れば誰でも入れる業界です。
ストレスや疲労が重なるため、職員は攻撃的になったり、悪口などでストレス発散をするようになります。
また根本的に人格に問題を抱えている職員でも、人手不足なので居座ることが出来、それが細菌のように増殖して、人間関係に問題を抱えるグループホームやデイケアが完成してしまう…という構図も大きな問題です。
「環境が人を作る」
とよく言いますが、介護の世界は閉鎖的で、酷い事があっても誰にも咎められないのが現実です。
高年収の会社であれば、問題を起こしたら
「出世出来ない」
「左遷される」
「仕事を振られなくなり社内ニートになる」
といったデメリットがあるので、いわゆるモンスター社員の被害が起こりにくくなっています。
しかし、介護のように慢性的な人手不足+閉鎖的な人間関係が構築されやすい環境ですと、上記のように徐々に人間関係が腐っていくのです。
肉体労働も、介護福祉士の方が辞めたいと感じる理由の上位に入っています。
介護の仕事では、おむつを変えるにしても屈んでの作業になるので、腰への負担が非常に大きいです。
10年勤めていて、腰痛を経験した事が無い人はいない…と言われるほど、介護の仕事では腰痛が職業病となっています。
一部の先進国では、介護をする時は必ずリフトがあったり、腰に補助器具をつけて作業をするので腰痛とは無縁ですが、日本では介護業界にはお金が回っていないので、残念ながら期待出来ません。
介護は一生出来る仕事と言われていますが、眉唾ものです。確かに労働需要はありますが、ヘルニアや腰痛で介護福祉士の仕事が出来なくなる人もいます。
肉体疲労のリスクで言えば、腰に負担がかかる作業が多い分、大工さんや土木作業員よりもキツいかもしれません。
最後は年収です。
これはもう言うまでもなく、介護福祉士の年収は安いです。
政治家は介護福祉士の年収を上げると言っておきながら、具体的なことは何もせず、結局、現場の人の待遇は一切変わっていません。
おそらく、国が思い描く介護業界の流れは、介護へお金を流すのではなく、移民に安くやらせる方向性で動いていくでしょう。
そのため、年収も期待出来ません。
もちろん、まともな年収を出している施設もありますが、数が限られていますし、見つけるのは至難の業です。
仕事がキツくて、腰痛というリスクもある。年収アップも期待出来ないのであれば、介護福祉士を辞めたいと思うのが当たり前ですね。
おすすめは事務職や営業アシスタントへの転職
私が介護福祉士の方にまず推薦しているのが、事務職・営業アシスタントへの転職です。
この2職種は、どちらも残業時間が比較的短いサポート業務でありながら、企業の需要が多いポジションだからです。
事務職というと、競争倍率が高く、未経験で転職するのは難しい…というのが昔の常識でした。
特に、不景気だった2008年前後、リーマンショック後は事務職の求人が相当冷え込んだため、事務職に転職するためには10倍以上の競争を勝たなければいけませんでした。
しかし、昨今は求人も回復し始め、事務職の需要も多くなってきています。
事務職と似ていますが、同じく求人が多くなってきているのが営業アシスタントです。
営業アシスタントは、事務職の中でも営業のサポートに重点を置いたポジションで、顧客からの簡単な問い合わせや、見積もり提出を行い、営業の負担を小さくする仕事です。
事務職よりも、製品や見積もりの知識が必要になりますが、その分、一度経験すれば、その後も同業種転職のチャンスを得ることが出来ます。
どの業界でも、その業界経験者でないと分からない知識・慣習がありますから、営業アシスタントに転職した場合は、その経験を武器に同業界で転職する事が出来るようになるのです。
また、事務職から経理・総務・人事といった専門職へキャリアアップすることも考えておきましょう。
大企業ではキチンと区分けされていますが、中小企業ですと、人手が足りず経理や総務、人事の仕事に回されるケースも多いです。
そこで、専門職の実務を経験しておけば、その後に転職する際に経験者として応募することが出来ます。
中小企業やベンチャー企業では、職種をまたいで思わぬキャリアを手に入れる事ができるので、未経験で入るなら中小企業をオススメします。
中小企業で実務経験を積んで、大企業にステップアップすれば、未経験からのスタートでも最終的に確固たる地位を手に入れることが出来ますよ。
バリバリ働きたいなら営業への転職がベストです
「事務のようなコツコツやる作業は苦手」
「人と話すのが好きで、商談などを積極的にやりたい」
という方は、思い切って営業に転職してみましょう。
介護福祉士から営業への転職というと、あまりにも畑違いで難しいのでは? と思う人がいますが、適正は人それぞれです。
介護福祉士をやっていた明るい女性が、その明るさと人懐っこさを武器に営業でバリバリ活躍して、年収300万から年収600万に大幅アップさせた事例もあります。
また、営業の場合は未経験でも転職しやすい点がポイントです。
40代、50代であっても、保険の営業や不動産の営業、美容品の営業など、歩合制の強い営業であれば入社可能です。
介護福祉士として長いキャリアを持っている人ほど
「自分にはこの仕事しか出来ないから」
と閉じてしまいますが、実は他業種・未経験でも転職可能な職というのは意外と多いのです。
介護福祉士からすぐに転職できる職種の代表として、営業職・事務職をあげましたが、他にも資格取得や技術取得をすれば、IT関係の仕事やクリエイターの仕事にも転職出来ます。
もし、あなたが介護福祉士を辞めたい、介護から転職したいと思っているなら
「どうせ転職なんて出来ない」
と思わずに、まずは転職の可能性を検討してみましょう。
しっかり転職活動をせずに、出来ないと自分で思い込んでいる方は、とても多いです。
特に介護業界は閉鎖的ですから、なかなか転職の情報も入ってきません。
しかし、介護の仕事を続けたくない人や、腰にヘルニアなどの爆弾を抱えている人は、爆発してしまう前にしっかり転職を検討してみましょう。
転職エージェントを活用して効率的に転職しよう
しかし、転職活動は、書類作りに求人探し、自己分析、面接対策までやる事が盛り沢山です。
これだけ色々課題があると、何から始めていいのか分からないですよね。
そこでオススメなのが、転職エージェントを使って効率的に転職活動を行うことです。
自分にあった求人選びや、面接ノウハウの会得、書類の作り方などは、プロに教わるのが一番効率的です。
特に在職中に転職する場合は、細かい作業はプロに任せた方が楽です。
転職エージェントは、無料で利用できて、あなたにあった優良な求人を紹介してくれるサービスです。
エージェントは求人を出している会社から報酬を受け取っているので、利用は無料です。
転職エージェントに登録すれば、書類作成から面接ノウハウ、求人の選び方まで、転職のプロから直接アドバイスが貰えるので、転職で失敗する確率を下げることが出来ます。
メールでのやり取りが基本なので、会社にバレる心配がありません。エージェントとの面談も完全個室で、バレないよう最新の注意を払ってくれます。
また、エージェントは会社の内部事情に詳しく、例えば激務な会社や、離職率の高い会社などは事前に言及してくれます。
そのため、予め「残業時間が月10時間以下の会社を希望」など言っておけば、それにあった求人に絞って紹介してくれます。
転職初心者や未経験業種への転職にもしっかりサポートしてくれるので、一人で転職活動をするよりもグッと効率的に転職が出来ます。転職で失敗しないためにも、転職エージェントを活用するのが一番ベストな方法です。
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
また、求人は事前にエージェントが審査をしているので、離職率の高い企業や労働環境に問題のある企業、いわゆるブラック企業の求人に引っかかるリスクもありません。
就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。 エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。 (名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。 最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
DODA 公式サイトはこちら
転職エージェントに登録して、ぜひ一度、面談を受けて応募可能な求人を紹介してもらいましょう。 自分が入社可能な求人を見れば、人生の選択肢がぐっと広がりますよ。