終身雇用制度が崩壊した今、大企業といえども安心は出来ませんが、それでも大企業のスケールメリットを活かした高待遇や、扱うプロジェクトの大きさ、キャリア的な優位点などを考えると、中小企業に比べてメリットはたくさんあります。
大資本と伝統、歴史を持つ大企業は、やはりパワフルで労働者としては魅力的に映ります。
「大きな案件にチャレンジしたい」
「一流の会社で仕事がしてみたい」
「キャリアアップするからには、大企業に転職したい」
そんな考えを持っていながらも「でも、どうせ大企業に転職なんて出来ないんでしょう?」と最初から諦めている人が大勢います。
確かに、大企業は新卒時に入り込まないと、中途採用で内定を貰うのは難しい傾向にあります。
大企業から大企業への転職はそこまで難しくありませんが、中小企業から大企業にステップアップするには、相応の実績とアピールポイント、そしてタイミングが鍵になります。
しかし、絶対に無理という訳ではありませんし、実は大企業と呼ばれる企業群は意外と多いものです。
そこで今回は大企業に転職する方法について紹介します。
大企業でも中途採用は行っています
大企業というと、新卒でごっそり人を採用して、豊富なキャッシュを活かし自社でガンガン育てるので、中途採用の入る隙間は無い…と思われがちですが、意外と中途採用のチャンスは多いです。
というのも、大企業といえど人材は最重要項目です。
いくら新卒をたくさん取っても、辞めてしまう人もいますから人材補充の需要はあります。
また、大企業はその資本を活かして、優秀な人材をヘッドハンティングする事が多いです。
特に外資系企業は顕著で、ほとんどが中途採用であることも珍しくありません。
ヘッドハンティングはハイキャリアの特権ですから、誰でも挑戦できる訳ではありません。
しかし、中途採用の求人なら誰でも応募は出来ますから、間口の広い中途採用に狙いを定めましょう。
東証一部上場の企業の求人を探そう
大企業と聞くと、多くの方が
「キャノン」
「明治乳業」
「小林製薬」
「NTT」
など、自分の知っている範囲の企業名をイメージしてしまいますね。
しかし、日本に存在する大企業は、皆さんの想像以上に多く存在しているのです。
東証一部上場企業に絞ってみると、その数は2000社を超えます。
東証一部上場の条件は下記の通り。
株主数が2200人以上
総資産額が40億以上
黒字額が2年で5億円以上
株式の流動性が2万単位以上
他に経営方針等
東証一部上場をしていれば、安定した大企業と言えるでしょう。
東証一部に上場すると、企業は利益追求の他にコンプライアンスなども求められるので、労働環境は整えられ、また社員の給料も高くなる傾向にあります。
他にも、外資系企業の日本支社などは、例え日本支部の規模が小さくても親会社が大企業であれば、日系大企業と同じく待遇は良く、扱うプロジェクトも大規模(世界規模)の物になります。
「大企業に転職したい!」
と思ったら、基準としては『東証一部上場』『親会社が大企業の外資系企業』をベンチマークとして求人を探すと良いでしょう。
大企業に転職する最大のメリットは年収と福利厚生、住宅ローン
大企業に転職するメリットは、何と言っても年収と福利厚生です。
大規模なプロジェクトに関われる、優秀な人と切磋琢磨できる…などのメリットもありますが、やはり一番のポイントは待遇です。
年収は、中小企業に比べると100万円以上高い傾向にあり、役職がつくと大台の1000万にのるケースが多いです。
中小企業では年収600万~700万が限界のところを、大企業は軽く1000万を超えてくるので、やはり生活水準は大企業の社員の方が高いです。
生涯年収に換算すると、5000万~1億円の差が出る計算になります。
また、大企業は福利厚生も手厚いです。
特に、退職金や社内預金は、大企業のスケールメリットを実感できる制度です。
大企業の退職金は、3000万以上と言われており、税金の負担も小さいため老後の資金としては非常に潤沢です。
社内預金は、会社が独自に行っている財政貯蓄ですが、年率2%など非常に条件が良いケースが多く、大企業勤めの人にしか使えない資産運用です。
銀行の年利が0.1%以下の昨今、預けておくだけで年2%増える社内預金があれば、非常に効率的に資産を作ることが出来ますね。
そして、大企業勤めですと、住宅ローンも多く借りる事が出来ます。
手元に頭金が無くても、都内の新築マンションを購入出来るなど、中小企業には無い与信の使い方が出来ます。
大企業勤めでは、30歳になる前に都心のマンションを住宅ローンで購入する方が多く、住宅ローン金利の低い昨今では、まさに鬼に金棒といっても良いでしょう。
このように、年収のみならず、大企業では様々な特典があります。
入社難易度が高い分、入社してしまえば、恩恵を受けることが出来るので、ぜひチャレンジしていきたいところです。
大企業に転職するための条件は『ライバルより優れた実績』を持っていること
大企業に転職するからには、他の人にはないアドバンテージ、つまり強み、自分を雇うメリットを採用担当者に提示しなければいけません。
例えば、東南アジアで営業をしてシェアを拡大した。独自のマーケティングによって商品の売上を倍にした。意外なヒットを生み出した。などなど…。
何でも良いので、これだ! という実績をこれまで培ってきたキャリアと合わせてアピールしましょう。
当然、ライバル達も強者ですから、それなりの肩書や実績を持って面接に挑んできます。
ただ単に英語が喋れます、営業歴が長く経験豊富です、といった曖昧なアピールでは大企業の端っこにも引っかからないので、出来るだけ数字など優位性がすぐ分かるアピールポイントを提示しましょう。
語学力も、英語のみならず中国語などが喋れて、さらに通訳経験などがあるとリングに立てます。
大企業に応募してくるのは、そういったハイキャリア組ばかりですから、人柄やポテンシャルだけでは参加すら出来ない厳しい場だということを認識して挑みましょう。
挑戦の資格を得たらトライし続けるのみ
前から働きたかった憧れの企業があったとしても、採用されるかどうかは、あなたの実績とその時の流れ次第です。
ですので、いくら憧れの大企業があって、絶対にそこで働きたい! と思っていても落ちてしまうことはあります。
その場合は、考え方を変えて第二希望、第三希望の大企業に挑戦していきましょう。
一度、大企業に入れれば、大きなプロジェクトに携われる可能性が高くなるので、実績を積みやすくなります。一度、そういった強い実績を持つと、次の転職では苦労しません。
5年後、10年後にまた転職する時に、あこがれの企業に挑戦すればいいのです。
実績が整えば、向こうからヘッドハンティングしてくるでしょう。とにかく、大企業に入るには最初の一社目が一番難しいのです。
しかし、一度入って実績を重ねれば、次回以降は楽になります。
不条理だと思う人もいるでしょうが、それが大企業のネームバリューであり、現代日本のシステムです。
余談ですが、一時期、ソフトバンクが大量採用を行っていた時期に入社した女性が、5年後に転職しようとした時、元ソフトバンクということで大企業に入り込めたそうです。
もちろん、実績はありましたが、彼女自身はソフトバンクの内定を取るのはそこまで苦労しなかったそうなので驚いたそうです。
大企業のネームバリューは、転職市場において強いもの。
虎の威を借る狐のようですが、致し方ありません。肩書や会社名で社会的信頼度を図られるのは、どこでも一緒です。ふてくされずに、会社の名前を利用するつもりで動いた方が心が楽になりますよ。
(さらに余談ですが、駅で怒鳴っているおじさんで「俺はXX銀行のXXだぞ!」という人がいますが、あれも虎の威を借る狐というやつですね…)
さておき、大企業への転職にチャレンジする気になったら、早速、大企業の中途採用の求人を探しましょう。
転職エージェントを利用して大企業にアプローチしよう
大企業の中途採用の求人は、実は非公開求人になっていることが多いです。
というのも、大企業に入りたいという人はたくさんいるので、いちいち公開求人をやっていたら応募書類だけで人事部がパンクしてしまいます。
そのため、転職エージェントに非公開求人として出し、エージェントが吟味した人材だけ応募できるクローズド求人になっているのが基本です。
そこで、まずは大企業の非公開求人を扱っている転職エージェントに登録して、大企業に転職したい旨を伝え、求人の紹介をしてもらいましょう。
転職エージェントは、キャリア相談、履歴書などの作り方、面接の練習から求人の紹介まで転職の全てをサポートしてもらえるサービスです。
利用料は最初から最後まで無料です。
転職エージェントは人材を募集している企業からお金を貰っているので、求職者である私達は一円も払わずサポートを受けることが出来るのです。
転職エージェントは土日でも利用することができ、求人者はキャリア相談、求人の紹介を受けることが出来ます。
登録すると、担当エージェントがあなたの希望条件をヒアリングして、あなたにあった業界、業種、応募可能な求人などを紹介してくれます。それに合わせて、オススメの求人をいくつかピックアップして紹介してもらえるので、一緒にキャリアの方向性を決められます。
自己分析もキャリアプランも、一人で考えると限界がありますが、就職活動のプロであるエージェントに相談すれば自分だけでは見つけられなかったキャリアの可能性が出てくる可能性があります。また、給与交渉などもエージェントを仲介して行えるので、スタート時の年収がアップする確率がグッと上がります。
まだ転職をする予定がなくても、どんな求人があるのか、どんな仕事に応募できるのか、といった点を含めて無料で転職相談が出来ますから「転職市場の調査」として一度エージェントに相談することをおすすめします。
時間のかかる履歴書、職務履歴書の作成も、プロであるエージェントにアドバイスしてもらえばスムーズに作成出来ますから、就職活動で最も手間のかかる部分を大幅に省略出来ますよ。
オススメの転職エージェントについて
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
また、求人は事前にエージェントが審査をしているので、離職率の高い企業や労働環境に問題のある企業、いわゆるブラック企業の求人に引っかかるリスクもありません。
就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。 エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。 (名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。 最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
DODA 公式サイトはこちら
転職エージェントに登録して、ぜひ一度、面談を受けて応募可能な求人を紹介してもらいましょう。 自分が入社可能な求人を見れば、人生の選択肢がぐっと広がりますよ。