退職・失業した時に誰もが訪れる公的機関と言えば、ハローワークです。
ハローワークは、正式には公共職業安定所と呼ばれ、国が運営する施設です。求人紹介や就職支援サービス、失業保険の手当や助成金の支給などを主に行っています。
こうして機能だけ見てみると、非常に良いサービスを提供しているように思えますが、実態はお役所仕事の中でもかなり歪な業態になっており、特に求人紹介の機能はブラック企業に悪用される始末となっています。
ハローワークの求人掲載には審査がなく費用もかからないため、離職率の高いブラック企業がこぞって求人を掲載します。
リクナビなどの民間の就職・転職サイトに掲載すると広告費がかかりますから、ブラック企業にとっては負担が大きいです。また悪質な企業は転職サイト側からお断りされてしまいます。
しかし、ハローワークであれば審査はほぼ無しで、申請すれば簡単に載せることが出来ます。
そして失業保険を申請するために、ほとんどの人がハローワークに訪れますから、広告効果も抜群です。
何も知らない求職者が応募してきたら、もうけもの。
あとはブラックな労働を押し付けて、辞めるまで酷使する…こんなことが、ハローワークでは繰り返し行われています。
これでは求人紹介ではなく奴隷紹介です。
今回は、そんなハローワークの実態を掘り下げて紹介し、どうハローワークを活用するのが正しいのか紹介します。
ハローワークの求人から過労死が出た事例もあります
「そういう噂は聞くけど、ハローワークの求人ってそこまでブラック企業が多いの?」
という声も聞きますが、実はハローワークの求人から過労死事例が出たケースも少なくありません。
下記は2014年にハローワークの求人に応募し、過労死してしまった方の事例です。
news.livedoor.com
しかし、入社翌月の昨年4月24日、夜勤明けの帰宅中に原付自転車で単独事故を起こし、死亡した。原因は航太さんの居眠り運転とみられるという。
会社のタイムカードによると、航太さんは事故前日の午前11時ごろ出社。約22時間後の24日午前8時50分ごろに退社するまで、記録上の労働時間は約17時間に上る。
正社員ですらなく、アルバイトで長時間労働…。
こんな悪質な会社の求人を載せてしまうのがハローワークなのです。
求人票に書かれた条件は、嘘ばかり。
何も知らない若者であれば、騙されてもおかしくありません。
過労死までいかなくとも、ハローワークの求人に応募して、ブラック企業で酷い目にあった体験談は他にもたくさんあります。給料が不当なまでに安い。正社員募集なのに業務委託になっていた。などなど…。
ハローワークの職員は仕事をしろ! と言いたくなりますね。
しかし、実はハローワークの職員は公務員ではなく、非正規雇用として雇われた非正規社員なのです。
契約社員が運営するハローワーク
もともと、ハローワークや市営図書館などの公的機関の職員は公務員でした。
しかし、最近では人件費の抑制のために、1年契約の非正規職員、ようするに契約社員がハローワークや図書館職員などを担っています。
そして、その中には当然、正社員になりたくても年齢がネックで再就職出来ず、仕方なく非正規社員として働いている人も大勢います。
あろうことか、正社員の求人を斡旋する立場のハローワーク職員が、正社員になりたくてもなれない正社員難民という笑えない事態になっているのです。言ってみれば、奴隷が奴隷を紹介するねずみ講のようなものです。
特に沖縄のハローワークは全国の中でも非正規社員の率が高く、民間企業では非正規社員は全体の4割、一方で沖縄のハローワークの非正規職員率は7割と、民間企業よりも非正規社員の率が多いという酷い有様になっています。
公的機関がブラック化する日本社会では、ハローワークで求人探し…なんて事は、自ら奴隷になりに行くようなものなのです。
ハローワークにまともな求人もあるけれど、数は非常に少ないです
ハローワークに、普通の企業の求人はあるのでしょうか?
私の友人が勤めている、労働環境が良い中小企業(従業員40人程度)では、未だに求人はハローワークで出しているようです。
理由は、広告費がかからない事と、知名度がないから転職サイトに出しても割に合わないから、とのことです。
この会社のように、まともな企業で、ハローワークに求人を出している会社はあるにはあります。しかし、ブラック企業の求人に埋もれているので、探しだすのは大変です。
さらに、ハローワークではこういった条件の良い求人を狙っている人は多く、ライバルはそれなりに多いのもネックの一つです。
ブラック企業まみれですが、利用者が多いですから、求人探しが難しい上にライバルも多いという求職者にとっては非常に厳しいステージがハローワークの求人なのです。
ハローワークで使う価値があるのは職業訓練校と失業保険です
また、履歴書の書き方や、面接ノウハウなど就職支援のセミナーも無料で行っていますが、民間企業の運営するセミナーとくらべて質はイマイチです。
転職本に書かれていることをダラダラ長くしゃべるだけだったり、無料とはいえ受ける価値がないものばかり。正直言って、ハローワークは職業訓練校と失業保険の申請以外は使う価値はありません。
失業保険の申請は、雇用保険に入っている人なら当然、申請しますよね。
失業保険には3ヶ月の受給待機期間があり、また一般的には失業保険が受け取れるのは受給開始から3ヶ月までです。
しかし、実は、職業訓練校に入ると即受給出来る上に、職業訓練校が終わるまで失業保険の受け取りが延長されるという裏ワザがあります。
職業訓練校とは、プログラミングや電気技能、ワード・エクセルなどのPC技術、簿記など就職に役立つ技能をハローワークが提携している民間の学校でタダで教えてもらえるという、オイシイ制度です。
最近ではアンドロイドアプリの開発講座など、メジャーな技能の講座もあるので利用価値は十分にあります。
講座は半年ほど続くので、再就職まで期間が空いてしまうリスクがありますが、その間、失業保険がもらえますし何より無料で技能を教わることができるので、気に入った講座があるならチェックしておくと良いでしょう。
このように、ハローワークで利用価値があるのは求人探しよりも、むしろ失業保険の申請と職業訓練校と言えるでしょう。
私が思うに、ハローワークは極稀に穴場の求人が出てくるので、ハローワークでの求人探しはあくまで「良い求人があったらラッキー」程度に思っておき、メインは転職エージェントを使うのをオススメします。
プロである転職エージェントに転職をサポートしてもらおう
転職エージェントは、キャリア相談、履歴書などの作り方、面接の練習から求人の紹介まで転職の全てをサポートしてもらえるサービスです。
転職エージェントなら、転職であっても、フリーターや非正規社員からの就職活動であっても支援してくれます。
利用料は最初から最後まで無料です。
転職エージェントは人材を募集している企業からお金を貰っているので、求職者である私達は一円も払わずサポートを受けることが出来るのです。
転職エージェントは土日でも利用することができ、求人者はキャリア相談、求人の紹介を受けることが出来ます。
登録すると、担当エージェントがあなたの希望条件をヒアリングして、あなたにあった業界、業種、応募可能な求人などを紹介してくれます。それに合わせて、オススメの求人をいくつかピックアップして紹介してもらえるので、一緒にキャリアの方向性を決められます。
自己分析もキャリアプランも、一人で考えると限界がありますが、就職活動のプロであるエージェントに相談すれば自分だけでは見つけられなかったキャリアの可能性が出てくる可能性があります。また、給与交渉などもエージェントを仲介して行えるので、スタート時の年収がアップする確率がグッと上がります。
時間のかかる履歴書、職務履歴書の作成も、プロであるエージェントにアドバイスしてもらえばスムーズに作成出来ますから、就職活動で最も手間のかかる部分を大幅に省略出来ますよ。
DODAは全国に拠点を持つ転職エージェントの大手で、非公開求人を最も多く取り扱っており、年収や待遇が良い企業の求人が集まっているのが特徴です。そのため、待遇の良い求人を探すにはうってつけのエージェントです。
大企業の関連会社など、業績が安定しており待遇の良い求人が多く、またエージェントのサポートも書類作成から面接での受け答えまでしっかりやってくれます。
また、求人は事前にエージェントが審査をしているので、離職率の高い企業や労働環境に問題のある企業、いわゆるブラック企業の求人に引っかかるリスクもありません。
就職活動は不安になる事が多いですし、右も左も分からない状態では、どう動いていいか分からないもの。 エージェントに登録しておけば、担当エージェントに色々と相談や質問が出来るので、心理的にもグッと楽になります。
また、非公開求人には優良求人がたくさんありますから、DODAを利用することで思わぬ求人と出会えることがありますよ。
DODAの登録方法について
DODAに登録する場合、公式ホームページから『登録する』を押した後、基本情報を入力します。 (名前や生年月日、住所、連絡先など)
その後、直近の職務経歴を書くのですが、前職の経歴を登録します。
業種・職種・年収の欄は、大体で構いません。 最後の欄にある『自由記入欄』には、連絡出来る曜日・時間帯などを書いておきましょう。
登録終了後、担当エージェントから電話orメールにて連絡が入り、面談の日程を合わせてサポートを受けることが出来ます。
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