子供が不登校やニートなどの無気力な性格に育ってしまう原因は、主に甘い母親と育児に不参加の父親という構図の家庭であることが多い。
秋葉原無差別通り魔事件の犯人は、逆に厳しすぎる母親のもとで育ち、鬱憤と怒りを爆発させて事件を起こしたが、自宅に引きこもるタイプの無気力な子供は逆に母親が過保護なほど甘い。
子供をニートや犯罪者にしないために必要なものとは、一体何なのか?
教育には飴と鞭が必要
本来、教育において叱るという行為は大切で、ある程度の強制力を親が持たなければ、子供は自らやるという自発心・自立心を失ってしまう。甘い母親にありがちな事が、なんでもかんでも母親がやってしまう、決めてしまうという先取り教育だ。
子供はやりたくもない習い事や進路を勝手に決められたりすると、自分の人生に責任を持てず、大人になっても「誰かのせい」にする性格が根付いてしまう。
また、自立出来なくても母親が何とかしてくれる、という思い込みが生まれ、ぬるま湯に浸かりっぱなし――つまりは家にこもるという選択しか出来なくなってしまう。
逆に家の居心地が悪ければ、人は否応なく自立をする。自分の巣が荒れていれば、早く逃げたくなるのが本能というものだ。
しかし、巣の居心地が悪いということは、自己否定や卑下にもつながり、自己評価の低い性格になることが統計で分かっている。
キーワードは父親
どんな家庭でも、問題の大本は父親の教育への不参加にある。息子や娘が年頃になると、関わっても生意気なだけだと避けていると、子供はひねくれていく。父親の叱咤激励があれば、たとえ母親が多少過保護であってもバランスが取れる。
逆のパターンで、母親が厳しくても父親が逃げ場を作っておけば、子供はバランス良く育つ。
危険なのは甘えと厳しさのどちらか一辺倒になってしまうことだ。
どちらもバランスよく教育できる親は少ないため、子育てにおいては夫婦での協力体制が必須となるが、現代の核家族では母親が子育てをして父親は放置、という家庭が多いため、無気力な子供を増やしてしまっている。
父親の失職が原因なことも
思春期に入ってから無気力になる子供もいる。
その原因として、父親の失職や、それに伴う夫婦の不仲、喧嘩があげられる。夫婦喧嘩が起こると、子供の心に歪が生じる。社会の基礎となる家庭が崩れれば、自立心や挑戦心は失われ、無気力になるか捻くれるか、この2つでしか自分の心を保てなくなってしまう。